日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

361.原油と石油製品

 北アメリカ大陸では、コロンブスの到達よりもはるか昔から先住民が「原油」を利用していた。アメリカのドレイクが1859年に世界で初めて、実際の石油掘削に成功した。企業家がドレイクをやとって照明用の燃料を得ようとしたのである。ここから石油を利用する時代が始まった。最初の用途は単なる照明用であった。しかし今では、私たちの身の回りの多くのものが石油を原料にして作られている。海外からタンカーで運ばれてきた原油は、精製工場で精製されて「LPガス」「ナフサ」「ジェット燃料油」「灯油」「軽油」「重油」「その他」に、沸点の違いを利用して分けられる。この中で「ナフサ」と呼ばれるものからは、各種のプラスチックや合成ゴムやガソリンなどがつくられる。プラスチックは現在100以上もの種類があり、生産量が多い四大プラスチックが「ポリエチレン」「ポリスチレン」「ポリ塩化ビニル」「ポリプロピレン」である。現在では医薬品の多くも石油からつくられている。