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132.強力磁石開発の話


1917年に東北大学の本多光太郎博士がKS鋼を開発して、そこから人類が人工的に強力な磁石を作ることが始まりました。KS鋼は、それまでの磁石に比べて3倍も強い磁力をもっていたのです。
1932年東京大学の三島博士がMK鋼を発明しました。これを改良してつくられたのが「アルニコ磁石」であり、1967年までこれが世界最強の磁石でした。
1967年にアメリカでサマリウムコバルト磁石が開発され、アルニコ磁石の磁力を一気に抜き去りました。しかしサマリウムもコバルトも産出量が少なく高価という欠点をもっていました。
その代替として、1982年に佐川博士がネオジム磁石を発明しました。ネオジム磁石はサマリウムコバルト磁石よりも強力で、しかもネオジムは資源が豊富です。
こうして史上最強の磁石であるネオジム磁石が現在では、電気自動車やハイブリッド自動車のモーターに必須の材料となっています。他にも薄型テレビのスピーカーやHDDモーターなどに使われています。
全ての磁石は、温度が上がると磁力が低下します。ネオジム磁石の欠点は高温に弱いことであり、約200度でほぼ保持力を失うそうです。現在ではこの欠点を補う改良がいろいろ実施されています。
なお1930年に東京工業大学の加藤博士と武井博士が開発したのが「フェライト磁石」であり、これは主原料が酸化鉄で安価に製造できることから、現在も最も多く製造されている磁石です。
このように強力磁石の世界では日本人の活躍がすごいのです。