日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

44.素数の話

 素数とは、2以上の整数のうち、1と自分自身でしか割ることができない数のことをいいます。具体的には2、3、5、7、11、13、17‥‥とどこまでも続いています。1から100までの数の中には25個の素数があります。
 素数は昔から数学者の興味の対象になった存在でした。
 素数は大きな数になるほど表れ方がまばらになっていくので、大きな数になるにつれやがては現れなくなってしまうのでしょうか?しかし古代ギリシャの数学者ユークリッドが、素数が無限に続くことを証明しました。
 2013年1月になって史上最大の素数が発見されました。これは1700万桁にもなる大きな数です。そして1952年以降に発見された素数は、全てコンピューターを活用して発見されたものです。1から1万までの間には1229個の素数があるそうです。
 こうした素数は、現代において暗号化の上でなくてはならないものになっています。
 それはRSA暗号と呼ばれるシステムで、数百桁という巨大な素数を掛け合わせた数を公開鍵として用いるものです。巨大な素数の約数を探し出すのは非常に困難であることを利用した方法なのです。