日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

43.切手の歴史と印刷

 世界最初の切手はイギリスで1840年に誕生しました。ローランド・ヒルという人が、当時の郵便制度に問題があったことから、郵便料金として均一で安価 な料金を前払いし、支払った証拠として郵便物に貼り付けるものを提案しました。こうして作られたのが世界初の「ペニーブラック」と呼ばれる1ペンス切手で す。
 日本で最初の切手は、「竜文切手」と呼ばれる48文切手であり、明治4年に発行されました。こうした日本の郵便制度は、前島密によりアメリカの制度を参考にして作られました。
  現在発行されている日本切手で、額面金額が最も高いのは「松に鷹」図案の1000円切手で、最も低いのは「前島密」図案の1円切手です。切手には普通切手 と特殊切手とがあり、後者には記念切手やふるさと切手、年賀切手などがあります。切手はそのほとんどがグラビア印刷方式によって印刷されています。網グラ ビアの線数は250~500線と細かいものが採用されます。
 そしてYMCKのプロセスインキではなく、全てが特色インキを用いた印刷になっているのも偽造防止上の特徴です。特殊切手の中には一部で凹版印刷方式のものもあります。例えば国宝シリーズ記念切手などです。