日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

37.円周率の話

 円周率が3.14であることから、本日3月14日は「円周率の日」また「数学の日」とされています。紀元前2000年頃とされる粘土板から、古代バビロ ニアでは円周率を3+1/7と表現していることがわかっています。円周率は、歴史上古くから人類にとって深い興味の対象だったわけです。
 ご存知の通り、円周率の値は無理数であるため、循環することもなく無限に長い数値が小数点以下に並ぶことになります。17世紀になって無限級数を用いて計算することができるようになり、ニュートンも16桁まで計算で求めました。
  1946年に世界初のコンピューターENIACを用いて、2037桁までの数値が計算されました。これ以降は電子計算機の進歩が後押しします。1958年 に1万桁まで、1967年に50万桁まで、1973年に100万桁まで、1989年に10億桁まで求められました。2002年に1兆桁を超えて2009年 には2兆桁を超えました。
 ところでスーパーコンピューターまで使って、これほどの数値を求めてどんな意味があるのだろうと思いませんか?実はこの数字列は乱数として高いレベルにあることが知られ、乱数に利用されているそうです。
 それでもやはり結局は、円周率の値は数学者の夢なのかもしれません。