日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

20.スペースシャトル

 アメリカNASAのスペースシャトルは、1981年の初飛行(コロンビア号)以来30年を過ぎた2011年7月(アトランティス号の最終飛行)をもっ て、スペースシャトル計画は終了しました。30年も続いていたんですね。これまでに16カ国355人の宇宙飛行士が搭乗して、合計135回もの打ち上げが 実施されたそうです。
 スペースシャトルは3つの構造体から成っています。宇宙船本体のオービター(これが帰還します)と、中央にある大きな外部 燃料タンクと、その両脇に装着された固定燃料ロケットブースターの3つです。打ち上げ時の強力な推進力は2分間の固体燃料燃焼によって得られ、燃え尽きる と切り離されて落下します。その後は外部燃料タンク内の液体酸素と液体水素によって更に推進して、8.5分後にはこれも切り離されて落下します。つまり強 力な推進力を発揮した3つの燃料タンクは、たった10分間だけの命なのです。
 こうしてオービターは大気圏を抜けて高度約300kmで地球を周回 します。オービターはこれまでに6機が製造されました。搭乗人員は7人で荷物は最大28トンまで運搬が可能です。このオービターは、地球への帰還時には大 気圏に突入してからグライダーのように飛行して地上に着陸するので、何度も再使用が可能です。