日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

820.実は有線の海底ケーブルと知っていますか?

 誰もが便利に世界中とつながるインターネット。プロバイダーはインターネットの玄関口である。ではその先はどうなっているだろうか?実は、プロバイダーとプロバイダー、または基地局と基地局の間をつなげているのは物理的なケーブル(有線)である。そして海を隔てた他国とのデータやり取りも、そのほとんどを有線の海底ケーブルに頼っているのだ。海底ケーブルは太平洋や大西洋のなどの海底に張り巡らされている。ケーブルは世界で400本を超え、総延長は地球30周分になる。国際データ通信の99%は海底ケーブルを通る。例えば日本とアメリカであれば約9,000km長さで、途中に40kmから100kmごとに「中継機」と呼ばれる光信号増幅器が配置される。膨大なデータを速く安く安定して送るには有線である。海底ケーブルは1850年代に英仏間ドーバー海峡に世界で初めて敷かれた。ケーブル敷設工事には大変な時間と労力がかかる。メンテナンスも欠かせない。米サブコムとNEC、フランスのアルカテルサブマリンの日米欧3か国で世界シェアの9割を占めてきたが、ここにきて中国が事業を広げている。