日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

804.食料品の冷凍保存

 私たちが口にしている食べ物は、そのままほうっておくと腐ってしまう。これは細菌やカビなどの微生物によって食べものの成分が分解され、においや味が変わったり毒ができたりして食べられなくなる。微生物が増えられないようにするのに冷蔵庫が使われるが、1~5度の冷蔵室では増えてしまう微生物もいる。だがマイナス12度になると微生物は活動をやめて休眠状態になる。冷凍室はマイナス18度以下だから微生物は増えない。また冷凍すれば水は氷になってしまい微生物に必要な水が足りなくなる。しかし冷凍庫から出して解凍した場合は復活して増えてくる場合もあるので要注意だ。お店で販売されている冷凍食品は4つの基準を守って製造されている。
(1)前処理で食べられる部分のみにする、
(2)30分以内の「急速冷凍」で製造する(ゆっくり冷やすと栄養や味が変わる)、
(3)品質を保持する適切な包装にする、
(4)工場でつくって運んで売るまで全段階でマイナス18度以下を保つ。
冷蔵庫や冷凍技術がなかった時代にも人々はいろいろな工夫で微生物が増えるのを防止していたから、そこはすごいと思う。