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791.カセットテープ


 私たちは昔、ダブルラジカセという便利なものがあって、ラジオから第一のカセットテープに録音して、次にそこから部分的に取り出して編集しながら第二のカセットテープに録音するということをやっていた。今ではカセットテープそのものが珍しい存在になっている。磁気テープは100分の1ミリ程度の薄いプラスチックフィルムに、磁性体という磁石が近づくと磁化をもつ性質の小さな粒子が塗布されたもの。音をマイクで電気信号に変えて電磁石からなる磁気ヘッドに接触させながらテープを搬送させることで、信号に合わせてテープの粒子の磁化の向きが変わり、音が信号としてテープに記録される。こうして録音された磁気テープを接触させながら搬送し、テープに記録されている磁気の変化を磁気ヘッドで電気信号に変換し、スピーカーで音にすることで再生できる。実はこの磁気テープは、記録できる量が多く、50年以上長期間保管でき、価格が安く、保管に電気代がかからないことから、頻繁には使わないが大切なデータを確実に保管する用途で今も使われている。米航空宇宙局NASAやグーグルなどIT企業でのデータ保存に使われる。カセットの頃の磁性体は酸化鉄だったが今はバリウムフェライトになって、粒子の大きさは20ナノメートルまで小さくなり、記録できるデータ量も1万2000倍に増えている。