日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

3.シェールガス

最近「シェールガス」や「シェールオイル」ということばを聞くようになっています。

前者は地下にある「頁岩(シェール)」と呼ばれる硬い泥岩の中に閉じ込められている天然ガスのことであり、後者は同じく「頁岩」の中に閉じ込められている石油のことです。

その存在は以前から知られていましたが、取り出すためのコストで採算がとれなかったのです。しかし中東オイルの価格アップと新しい採掘技術の開発によって、現実的なものになりました。

今では米国やカナダで盛んに採掘されるようになりましたが、その方法は大量の水を強い水圧で注入して岩盤に亀裂を作りガスやオイルをしみ出させるというものです。その深さは地価3000mにもなるので大変ですが、米国の採掘可能埋蔵量は332億バレルもあるといいます。米国は中東への石油依存をなくする方向で各国にシェールガスとシェールオイルの採掘技術を広げようとしています。

日本でも秋田でシェールオイルが確認されていますが、商業生産は期待できません。 日本ではむしろ海底資源としてのメタンハイドレードが期待されていますが、こちらも技術的にはまだまだの状態です。