日本技術士会東北本部

790.国宝「洛中洛外図屏風」

 450年前戦国時代の祇園祭の姿を克明に描いた屏風がある。国宝「洛中洛外図屏風上杉本」である。山形米沢の上杉博物館にある。作者は天才絵師狩野永徳、23歳時の作品完成したのは1565年。そこには2485人もの老若男女の姿が驚くほど細かく描きこまれている。屏風は高さ160センチ左右2隻からなり、金の雲の合い間に当時の京都の町のほぼ全てが描かれている。室町幕府将軍の邸宅が描かれ、少年時代の第13代将軍足利義輝とされる人物が描かれている。この足利義輝こそがこの屏風を狩野永徳に注文した人物と考えられている。当時勢力を拡大していた上杉謙信に贈り喜ばせようと、義輝が豪華な屏風をつくらせた。作者に抜擢したのが当時20歳の絵師狩野永徳だった。このチャンスに永徳は情熱の全てをかけて取り組んで京都を描いた。しかし義輝は完成した姿を見ることなく、1565年に配下の武将に殺されてしまう。それを聞いても永徳は筆を止めず、死の100日後屏風を完成させた。その9年後京都の支配者は織田信長になっていた。信長はこの素晴らしい屏風を上杉謙信に贈った。屏風は上杉家代々の家宝となった。それにしてもカメラもない時代に、どのようにしてこれほど正確で精緻で大掛かりな絵を描くことができたのか不思議だ。

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