日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

777.世界一の借金大国

 今や国の借金はGDP(国内総生産)の2倍になり、世界一の借金大国になっている。過去日本は第二次世界大戦に敗れ、残されたのは膨大な戦費調達の国債であった。そこに猛烈なインフレが襲い、国債はほぼ紙くずになった。この反省から国債の発行を原則禁止にし、1964年までは歳入の範囲内で歳出をまかなう財政均衡を守っていたのだ。ところが1966年以降は建設国債が発行され、1975年からは石油危機後の不況対策で赤字国債が発行された。こうして借金大国への道が始まり、子孫に借金を先送りする構図ができた。2014年からは日銀が大量の国債買いをして、日銀が保有する国債はGDPに匹敵する485兆円に膨らんだ。中央銀行が国債を買うことは正常ではない。今回の新型コロナ対応でさらに借金が増える。国民はあまり実感として借金大国であることを問題にしていないのが不思議だ。特に若者たちは自分たちの問題だと認識しているだろうか。我々世代に責任があるのかもしれないが。