日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

769.スーパーコンピューター「富岳」が世界一

 理化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピューター「富岳」が、スパコン研究者による組織が発表している世界ランキング「TOP500」で1位になった。昨年まで1位だった米国製スパコンを2倍以上引き離した。ちなみに今回2位3位は米国。2011年に同じランキングで1位になった「京」の後継機にあたり、開発費は国費だけで1100億円。神戸市の理研計算科学研究センター内に設置された。「京」の約100倍という性能に加え、利用のすそ野が広い使いやすさが特徴だ。「富岳」の計算速度は1秒間に41.6京回。1台のボックスに中央演算処理装置CPUが最大384個入っていて、そのボックスを432台つないでさまざまな計算を行う。今回は396台を動かして世界一になった。CPUの製造は台湾TSMC社が担ったが、回路の配線の間隔は7ナノメートルと世界最高密度らしい。しかし中国が富岳の2倍速いスパコン3台を開発中という。そういえば「2位じゃダメなんでしょうか」と追及された先代の「京」から、9年ぶりの首位返り咲きになる。