日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

730.人工呼吸器、人工肺

新型コロナウイルスの患者救命で話題になったのが「人工呼吸器と人工肺」である。自力での呼吸が難しくなったときに空気が肺に入るのを助けるのが「人工呼吸器」。息を吸おうとするときに装置で空気を肺に送り込むもので、主に使うのが患者の口から樹脂製の管を入れるタイプだ。治療が長引く場合は、のどに小さな穴をあけそこから管を入れる「気管切開」を行う。肺の働きがさらに弱まった場合には、「体外式膜型人工肺」略称ECMOエクモである。これは患者の静脈からチューブを通して血液を体外に取り出し、酸素を含ませるなどして再び体内に戻す装置である。国内に人工呼吸器は約2万2000台、ECMOは約1400台あるが、装置の扱いに慣れた医療スタッフの確保が問題になる。こうした装置は欧米からの輸入品が多いことも問題になっている。私が使っているのも人工呼吸器の一種かと思うが「酸素濃縮器」である。