日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

683.少子化(日本と韓国)

国内で2019年に生まれた日本人の子どもは、86万4000人になり、統計を始めた1899年以降の120年間で初めて、90万人を下回る見通しになった。人口の多い団塊ジュニア世代がほぼ出産年齢を過ぎて、いよいよ人口の少ない世代が親になっている。こうした出生数の減少は、今後50年は続く見通しだという。死亡数は戦後最も多い137万6000人。出生数から死亡数を引いた「自然減」は51万2000人となり、初めて50万人を超える。これは鳥取県の人口に近い人が減ったことになる。ところでお隣の韓国も少子化が進んでいる。2018年日本の合計特殊出生率は1.42だが、韓国はこれが0.98と1を割っている。首都ソウルでは0.76とさらに低い。合計特殊出生率とは、女性が一生に産む子どもの数である。現代では、子をもつことを選択しない若者が増えているという。かつては当然するものだとされていた「結婚や出産」が、「個人の選択」になって価値を置くものではなくなりつつある。若い世代の価値観が変わった。子どもを産むか産まないかは個人の自由な選択である。しかし子どもを持つことの不安や負担が増大すれば選択は左右される。