日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

663.ルーブル美術館

フランスパリの中心に「ルーブル美術館」は建つ。紀元前3000年から19世紀のものまで68万点が納められた「美の殿堂」である。その膨大なコレクションは500年をかけて集められた。イタリアルネサンスの名画が並ぶ最大の展示室が「グランドギャラリー」で、350m続く美の回廊である。16世紀フランス国王のフランソワ1世が即位後イタリアに攻め入り、ルネサンス文化を目にする。そして翌年レオナルドダビンチをイタリアからフランスに招へいした。王はイタリアから多くの芸術作品を手に入れる。レオナルドは3年後フランスの地で亡くなるが、その死はルーブルに貴重なものを残した。レオナルドが死の間際まで手元に置いていたとされる「モナリザ」である。17世紀ルーブル宮殿は芸術の中心へと姿を変える。それに貢献したのは、絶大な権力を持った国王ルイ14世である。王がルーブル宮殿内で芸術家たちにつくらせた部屋が有名な「アポロンのギャラリー」である。18世紀のフランス革命を経て、次に権力を得たナポレオン1世もルーブルの美術収蔵品を大きくした。エジプト遠征によって手に入れたエジプトの遺産も多数加わった。こうして500年にわたり権力者たちがコレクションを増やしてきた歴史がある。