日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

648.「焼き鳥」の話

 「焼き鳥」は、江戸時代には高価な食べ物であり、基本「タレ」で食べられていた。なぜなら冷蔵技術がない時代肉の匂いを消すには「タレ」がよかった。しかし現在は「塩」で食べる方が鶏のうまみを引き出せるという。ただ肝は臭みを消すためタレにする。おいしい焼き鳥を決めるのは、(1)素材、(2)仕上げ(串打ち)、(3)焼き、の3つになる。「ねぎま」は、江戸時代にネギとマグロを串に刺したもの「ネギマグロ」から来ているらしい。江戸時代の屋台で野菜に求められたのは「腐りにくいこと」、そこで腐りにくく、調理の手間がなく、串に刺しやすいことから「ネギ」が選ばれた。竹串が使われているのは、お皿や箸がなくても食べやすく熱伝導率が最適だから。竹串は折れにくく丈夫で、火に燃えにくいのである。ところで「地鶏」というのは、日本古来の在来種の血を50%以上引いているもので、さらに飼育期間や飼育密度などの条件もある。現在は比内地鶏や名古屋コーチンなど約50種がある。食用鶏肉において「地鶏」は1%しかない。