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52.クモ   2013年7月16日

 夏になってクモの巣があちらこちらにできるようになりました。クモは世界中に4万種類以上もいます。環境変化への適応能力が高く変化に対応して拡大繁栄 してきました。糸を使って上昇気流に乗って空中に浮遊できるという独自の特徴を活用して全大陸(南極大陸を除く)に分布したのです。クモは高度4000m の上空で採取されたこともあるそうです。
 その特徴は細く丈夫な糸を体内で作ることができる点にあります。人の髪の毛の30分の1という細さです が強くしなやかです。クモは一般に2種類の糸を出して巣を作ります。まず強度の高い糸で網の構造体縦糸をつくり、次に粘着性と伸縮性を有する横糸で網を編 んでいきます。クモの糸を研究している科学者がいます。クモは視力は弱いのですが、足に振動を感知できるセンサを有してエサが網にかかったことを知りま す。クモは自分の網を食べてリサイクルしているそうです。もちろん網を張らないクモも数多くいますし、水中で生活するクモ(ミズグモ)もいます。この場合 水中に自分の空気室を作って巣にしています。粘着性の糸を飛ばして獲物をとるクモもいます。
 生物界では、本当に多種多様に変化していくものです。

51.POSシステム   2013年7月11日

 昔のお店ではレジスターに商品の価格を手で入力していました。今ではどこに行ってもスキャナで読ませるだけになっています。店舗のレジで、商品のバー コードを読ませると そのデータはコンピューターに送られ、自動的に価格の表示や計算が行われるシステムになっているのです。これはPOS(Point of Sale)システムと呼ばれ「販売時点情報管理」と訳されます。
 POSシステムは、1970年代からアメリカでレジ担当者の不正防止など を目的に導入が始まりました。さらにコンビニなどでは、店舗のコンピューターが本部のコンピューターとつながっており、詳細な販売データが在庫管理や商品 配送管理に使われています。これによって効率的な在庫管理システムが構築されています。売り上げデータを分析することで、季節ごとや時間ごとの売れ筋商品 がわかり、次の販売戦略に活用されます。
 バーコードマーキングには2種類あります。商品製造過程でメーカーが予め印刷するものと、販売店舗でプリンターやシールによって印字貼り付けするものです。一般に後者はその店舗内だけでしか有効に使用できないものです。
 ちなみにPOSレジスターでは東芝テックが50%のシェアを有しているそうです。

50.デジタルサイネージ   2013年7月8日

 駅や公共施設や商業施設などに、薄型デイスプレイとネットを活用した電子看板が多数目に付くようになりました。これらはデジタルサイネージと呼ばれ、電 光掲示板が進化したものです。東京渋谷の「渋谷ヒカリエ」館内には、幅8m高さ2mの巨大なものがあり、東京スカイツリーの1階にも全長45mの「隅田川 デジタル絵巻」と称するものがあるそうです。
 国内のデジタルサイネージ市場は2011年に790億円になり、今後も拡大が期待され2020年に は2600億円と予測されています。その用途は「防災」「緊急情報」「ニュース配信」「交通情報」「イベント情報」「観光案内」「など多岐にわたり、大き な広告効果も期待されています。
 デジタルサイネージは、張り替えの手間がいらず、鮮やかなカラー動画映像が可能で、内容も簡単に即時に更新ができるなどの特徴を有します。デイスプレイ装置の低価格化が後押ししています。液晶が多いのですが大型になればプラズマデイスプレイやLED表示などになります。

49.金の価値と流通   2013年7月4日

 金の価格が高騰しています。中国が世界中から金を買い集めていることが一因と言われています。金は昔から大変貴重なものとされてきました。紀元前2600年という古い時代のウル王墓からも金の装飾品が見つかっています。エジプトのツタンカーメン黄金仮面も有名です。
  金は融点が1064℃でやわらかく昔から比較的加工しやすかったと思われます。銀の世界中の総量が100万トンあるのに比べて金は17万1300トンしか ありません。これはオリンピックプールに水の代わりに金を満たして約3個分です。金の保有量ではアメリカがダントツで8133トン、2位がドイツ、3位は イタリア、4位フランス、5位中国で日本は8位です。金は国籍や年代に関係なく価値を有するものです。
 かつて日本はバブル時代に世界中のビルや 土地やゴルフ場や企業を買い取りましたが、その後それらの価値は低下してしまいました。中国は日本と同じ過ちを犯さないために金を買い集めていると言われ ます。そういえば最近は「ゴールド○○」といった宝飾品買取の店が多くなりました。日本には電子機器に使われた眠れる金鉱山が多いとも言われます。

48.鉄道の歴史   2013年7月2日

 陸上で多くの人間や大量の物資を運ぶ方法として、鉄道が果たしている役割は大きいものがあります。レールを用いて人力や動物に引かせて運搬する方法は以 前から利用されていました。動力を用いた実用的な機関車としては、1825年にイギリスのスチーブンスンが自作した蒸気機関車ロコモーション号が最初で す。600人の乗客を乗せて約40kmの距離を走ることに成功しました。
 スチーブンスンはイギリスの技術者で炭鉱の技師として働いていましたが、蒸気機関車を作りたい一心で1823年に息子と共同で、世界初の蒸気機関車製造会社を設立しました。
 その2年後に上記の成功を果たします。実はそれ以前の1804年に、イギリスのトレビシックが世界で初めて蒸気機関車を製造しましたが運転走行には成功しませんでした。
 日本ではそれより50年近く後の1872年に、新橋と横浜の間で最初の鉄道が開通して輸入された蒸気機関車が走りました。その約10年後の1881年にはドイツのジーメンスが世界最初の電気機関車による営業運転に成功しています。

47.化石燃料と石炭   2013年6月27日

 人類はかつて薪や木炭を燃料として使ってきました。中国やギリシャでは紀元前から石炭を使っていたという記録があります。1700年代以降、ジェームス ワットの蒸気機関やアメリカで作られた蒸気船、そして製鉄業など多方面で燃料として石炭が使われました。まさに石炭が産業革命に大きな役割を果たしたので す。日本でも三池炭鉱や常磐炭鉱など多くの炭鉱が開発されました。
 石炭は可採年数が化石燃料の中で最も長く、価格安定性、供給安定性から、世界 中で今も利用されています。ちなみに発電量のうち石炭が占める割合で見ると、中国は79%、アメリカでも49%を占めています。世界最大の石炭生産国であ る中国は、今では石炭輸入国になっています。
 20世紀になると石炭から石油への転換が進みました。1950年代に中東やアフリカで大油田が次々 と発見されたのです。しかしこうした化石燃料は炭化水素資源であるため燃焼でCO2が発生します。特に石炭は炭素比率が高いことからCO2発生量が多いこ とが問題になっています。そこで日本では石炭を用いてCO2発生量を抑えるいろいろな技術が開発されています。たとえば蒸気条件の高温高圧化によるUCS などで、石炭による発電効率は世界トップの位置にあります。

46.海水の淡水化技術   2013年6月25日

 地球上に存在する水の量は14億立方キロメートルであり、その97.5%は海水です。残り12.5%が淡水ですが、そのほとんどが地下水であり、河川や湖沼の水はわずか0.01%にすぎません。
  海水を淡水化する方法を大きく分類すれば「蒸発法」「膜法」「ハイブリッド法」の3つになります。蒸発法は加熱により蒸発した水分を冷却して水に戻す方法 です。「膜法」には、「ED(電気透析法)」と「RO膜法」の2つがあり、最近5年間に世界で建設された淡水化施設の80%は「RO膜法」です。
 水を通すが塩分は通さない半透膜で海水と淡水を隔てれば、そのままでは水は淡水から海水側へ移動してしまいます。しかし海水側に浸透圧よりも大きな圧力を加えると、海水側から淡水側へと水が移動するようになります。これを「逆浸透」と呼びます。
 この原理を使うのが「RO膜法」です。ここで最も重要なのが「RO膜」です。日本は、このRO膜供給において世界市場で大きなシェアを有しており、具体的な企業としては日東電工や東レがあります。ちなみにRO膜の孔の大きさは1~2nmとものすごく小さいものです。

45.青色LEDの誕生   2013年6月22日

 現代社会に欠かせなくなっている発光ダイオード(LED)が爆発的普及をするに至ったきっかけは、長年の課題であった「青色LEDの実用化」でした。
 白熱電球も蛍光灯も基本的には白色光発光源ですが、LEDはそれぞれ単色光発光源です。
 光の三原色RGBのうち、1962年に赤色LEDが実用化され、緑色も実用化されましたが、青色LEDはなかなか実現できませんでした。
 1972年に徳島県の日亜化学工業に入社した中村修二氏は、1987年にクビを覚悟で青色LED開発をやりたいと社長に直談判して許可を得ることに成功。窒素ガリウムを使う方法で挑戦し、失敗の繰り返しをしながらも独自の「ツーフロー法」を開発しました。
 そして1993年、ついに青色発光ダイオード実用化に成功し、1995年には青色半導体レーザーを室温環境で実現しました。そして1999年日亜化学工業は、世界初の青色半導体レーザー製品化に成功しました。
 同年中村氏は日亜化学を退社。発明の対価を求めて日亜化学を相手に訴訟を起こしたことで有名になりました。訴訟は2005年に8億円で和解になりました。

44.素数の話   2013年6月20日

 素数とは、2以上の整数のうち、1と自分自身でしか割ることができない数のことをいいます。具体的には2、3、5、7、11、13、17‥‥とどこまでも続いています。1から100までの数の中には25個の素数があります。
 素数は昔から数学者の興味の対象になった存在でした。
 素数は大きな数になるほど表れ方がまばらになっていくので、大きな数になるにつれやがては現れなくなってしまうのでしょうか?しかし古代ギリシャの数学者ユークリッドが、素数が無限に続くことを証明しました。
 2013年1月になって史上最大の素数が発見されました。これは1700万桁にもなる大きな数です。そして1952年以降に発見された素数は、全てコンピューターを活用して発見されたものです。1から1万までの間には1229個の素数があるそうです。
 こうした素数は、現代において暗号化の上でなくてはならないものになっています。
 それはRSA暗号と呼ばれるシステムで、数百桁という巨大な素数を掛け合わせた数を公開鍵として用いるものです。巨大な素数の約数を探し出すのは非常に困難であることを利用した方法なのです。

43.切手の歴史と印刷   2013年6月19日

 世界最初の切手はイギリスで1840年に誕生しました。ローランド・ヒルという人が、当時の郵便制度に問題があったことから、郵便料金として均一で安価 な料金を前払いし、支払った証拠として郵便物に貼り付けるものを提案しました。こうして作られたのが世界初の「ペニーブラック」と呼ばれる1ペンス切手で す。
 日本で最初の切手は、「竜文切手」と呼ばれる48文切手であり、明治4年に発行されました。こうした日本の郵便制度は、前島密によりアメリカの制度を参考にして作られました。
  現在発行されている日本切手で、額面金額が最も高いのは「松に鷹」図案の1000円切手で、最も低いのは「前島密」図案の1円切手です。切手には普通切手 と特殊切手とがあり、後者には記念切手やふるさと切手、年賀切手などがあります。切手はそのほとんどがグラビア印刷方式によって印刷されています。網グラ ビアの線数は250~500線と細かいものが採用されます。
 そしてYMCKのプロセスインキではなく、全てが特色インキを用いた印刷になっているのも偽造防止上の特徴です。特殊切手の中には一部で凹版印刷方式のものもあります。例えば国宝シリーズ記念切手などです。