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385.遺伝子の解明   2018年6月3日

 メンデルの遺伝法則再発見からおよそ半世紀後、アメリカのワトソンとイギリスのクリックによって、ついに遺伝子の構造が明らかにされた。その前にまず遺伝子は、細胞の核の中の染色体に存在することが明らかにされた。この染色体は、主にDNAとヒスタミンなどのタンパク質から構成されている。DNA(デオキシリボ核酸)は二重鎖DNAとして存在して、これは一定の角度で回転するので二重らせん構造をとる。細胞は二つに分裂して増殖するが、新たに生成された細胞は分裂前の細胞と遺伝的に完全に同じになる。二重鎖DNAは相補的な塩基と塩基とが結合しており、この相補的二重鎖構造によって、細胞の完全複製メカニズムが見事に説明されたのだった。この「二重鎖DNA」は、地球上の全生物にとって決定的に重要な存在である。次に遺伝子の実体は、DNAのたった4つのヌクレオチドの配列であることがつきとめられた。4つとはアデニンA、グアニンG、シトシンC、チミンTである。ヒトDNAはおよそ32億の塩基対からなる。

384.脳卒中とは   2018年5月30日

 「脳卒中」とは、脳の血管が詰まる「脳梗塞」や、脳の血管が破れて出血する「脳内出血」「クモ膜下出血」など、脳血管障害の総称である。脳卒中による死亡者数は年間10万人を超える。脳卒中の最大の危険因子は「高血圧」と「動脈硬化」である。他にも喫煙や糖尿病なども原因になる。動脈硬化によって血管の柔軟性がなくなりもろくなると、血栓ができやすくなる。この血栓が血管を詰まらせることで脳梗塞が引き起こされる。脳は内側から、「軟膜」「くも膜」「硬膜」という3つの膜に包まれており、軟膜とくも膜の間にある血管の動脈りゅうが破れて出血するのが「クモ膜下出血」である。脳梗塞の治療は、まず薬で血栓を溶解させる方法が使われる。この治療効果は高いが、発症から4.5時間以内にやらないと効果がない。脳卒中の発症危険性を測るには「脳ドック」を受けるとよい。

383.無理数である円周率   2018年5月26日

 円周率 は分母と分子が整数の分数で表すことのできない「無理数」である。つまり小数点以下が循環することなく無限に続く数だ。他にも身近な無理数としては√2がある。紀元前3世紀、古代ギリシャのアルキメデスが円周率の値は3と10/71から3と10/70の間にあることを明らかにした。1761年になってドイツの数学者ランベルトが、円周率は無理数であることの証明に成功した。現在ではコンピューターを用いて計算され、2016年にスイスの物理学者によって22兆4591億余の桁数まで求められた。円周率の数字配列の中には、不思議な数列もある。小数点以下2兆4587億余桁の部分には、「99999…」と9が12個並んでいる数列がある。また2兆3641億余桁の部分には、「012345678901」という数列がある。

382.カンブリア爆発   2018年5月23日

 ダーウィンは進化論で、「生物は時間をかけて少しずつ多様化し進化する」としている。が一方で「私の理論には難点がある、それはカンブリア紀に多くの動物種が突然出現することだ」と述べている。今日の地球には100万を超える動物種がいて、そのほとんどは5億4000万年前の古生代カンブリア紀に、いっせいに出現したとされている。これを「カンブリア爆発」という。カンブリア紀に入ってわずか1000万年の間に進化多様化したのである。カンブリア紀以前の地層からは3つの動物グループ(門)しか発見されていないが、カンブリア紀に入ってからの地層では現在と同じ38門が出現している。特に急速に勢力を拡大したのは節足動物(昆虫、甲虫、甲殻類など)である。脊椎動物の歴史もここから始まっている。カンブリア初期には、硬組織を持つものが出現し、また眼をもつ動物も出現した。これにより生物間競争が激化して多様化大型化したのではと想定されている。

381.黒部ダム   2018年5月20日

 NHKブラタモリで黒部ダムを取り上げていた。富山県北アルプスの山中に黒部第四ダムがある。昭和30年代高度経済成長期における急激な電力需要増大に応えるため、関西電力が建設した。のべ1000万人が工事にかかわり、総工費513億円という巨大事業であった。そもそも黒部峡谷は人の行く手を阻む秘境だった。現在、長野県扇沢からトロリーバスで全長5.4キロのトンネルを通っていくルートがある。このトンネルは元々現場に資材を運ぶために掘られた工事用のものである。映画「黒部の太陽」でこのトンネル工事の苦労が描かれている。最大の難関が破砕帯と呼ばれるエリアで、くずれやすくてしかも大量の地下水があふれ出してくる。それまでは一日に9mの速度で掘り進んできたが、この長さ80mの破砕帯を越えるのに7か月を要したのである。しかし苦労の末のトンネル貫通によって、資材運搬が可能になりようやくダム工事に着手できたのである。発電所はダムから約10キロ下流にあり、その落差545mを確保して発電能力を得ている。

380.重要な臓器「腎臓」   2018年5月16日

 NHKスペシャル「人体」の「腎臓(じんぞう)」を見た。腎臓は「尿をつくっているだけ」と思ったら大間違いだ。腎臓は握りこぶしほどの大きさで2個あるが、その内部は太い血管が密集している。そこから血液を通して各所にメッセージ物質を送り出している。腎臓は体内ネットワークのかなめであり、血液を取り仕切る司令塔である。腎臓には一つだけでも100万個もの「糸球体」があり、これが血液から尿をつくりだすフィルターの役目をしている。糸球体には老廃物を含む血液が供給され、内壁にある無数の微細な孔を通して赤血球以外の液体は尿細管へ送られる。この尿細管にある無数の細かい毛が再吸収血液の成分を最適に調整している。実は糸球体を通る血液の1%だけが老廃物として尿になり、残りの99%は再び再吸収されて血液に戻される。尿細管に接して血管があり、他の臓器からの情報に応じて再吸収で尿細管から血管に送られる血液の成分を最適化している。この腎臓における再吸収システムが、血液内の成分を許容範囲内に維持するようにしている。

379.お寺と神社の作法   2018年5月13日

 テレビを見ていたら「お寺と神社の作法」をやっていた。お寺の入り口にあるのが「山門」、ここをくぐる場合は入り口で一礼をしてから。お寺の本堂へ向かう参道を歩く場合は、どこを歩いてもかまわない。参道に出ている屋台やお店に立ち寄るのは参拝を終えてから。常香炉の煙に触れるのは身を清めるため。お賽銭の役割は「お金を捨てる修行」だという。お寺とはもともと修行の場である。神社の場合は入り口に「鳥居」がある。ここをくぐる場合も入り口で一礼をしてから。鳥居から内側は聖なる神様のエリア。神社の参道を歩く場合には、お寺と違い中央を歩かず端を歩く。正面は正中であり神様の通り道だという。手水舎では水により身を清める。その順序は、ひしゃくで水を汲み(1)左手、(2)右手、(3)左手に受けた水で口を清め、(4)再び左手、(5)そして最後にひしゃくの柄を流す。これらをひしゃく一杯の水で行う。ひしゃくに口をつけるのは厳禁。神社におけるお賽銭の役割は「前回のお願いごとに対するお礼」。参拝はご存知「二拝、二拍手、一礼」であるが、拝の場合はお辞儀の角度は90度。おみくじは基本的に持ち帰る。

378.人類の蚊との戦い   2018年5月9日

 NHKテレビ「がってん」から。世界中の人々が昔から困り果ててきたのが「蚊」である。「かゆい」「刺される」だけならまだしも、実は危険生物なのだ。小さい体で病気の元を運び「蚊による感染症」を生む。マラリア、黄熱病、ジカ熱、デング熱など。最も多くの人を死に至らしめた生物ランキングのベスト3は、1位:蚊の100万人、2位:ヒトの50万人、3位:蛇の5万人だそうだ。この小さな蚊を撲滅すべく世界中の科学者が対策を考えてきている。ところで「蚊に刺されやすい人」とそうでない人がいる。お酒を飲んだO型の人が刺されやすいとか、太って汗かきの人が刺されやすいとか言われるが。日本の一人の中学生が、蚊に刺されやすい妹のために一生懸命調査、研究、実験を行って、世界中の科学者を驚かせる大発見をした。蚊は動物が発する二酸化炭素に寄って来る、そしてその蚊を吸血鬼モードにするのが「靴下」にあったことを発見。新しい靴下にはき替えると蚊に刺されにくくなる。だが足のにおいが強いから蚊が寄ってくるのではない。真の原因は「足に住む菌の種類にある」ことを発見した。常在菌の種類が多いと蚊に刺されやすいのだ。蚊に刺されにくくする対策は、(1)足をアルコールでふいてきれいにする、(2)ハッカ油(ハーブやユウカリなども)を皮膚にスプレーする。

377.電子写真の技術(デジタル)   2018年5月3日

 その後、電子写真技術の大きな変革が二つあった。一つはカラー化でありもう一つがデジタル化である。1979年にキヤノンが、世界初の半導体レーザーを用いた小型レーザープリンターLBP-10 を発売した。これが現在のデジタル複写機につながる実質的なスタートである。1984年キヤノンは世界初のデジタルレーザー複写機NP9030を発売した。同年富士ゼロックスもデジタル複写機を発売。普及型デジタル複写機(100万円を切る)としては、1987年発売のリコーIMAGIO320が最初である。複写機のデジタル化は状況を一変させる大きな変革であった。デジタル化によって複合機MFP(マルチファンクションコピー)へと進化したのである。コピー、スキャナー、ファックス、プリンターの機能を兼ね備えたのだ。従来スタンドアローンで存在していた複写機が、デジタル化によって多機能複合機になり、拡張性が加わり、ネットワークに接続されるようになって、オフィスにおける中核機として認識されるに至った。例えばコンビニに設置されているコピー機は、もはやコピー機ではなくなって、ファックス送信やスマホからの写真プリントやチケットの購入や公共機関の証明書発行など多様な機能を有している。複写機のカラー化もデジタル化があってこそ実現したのである。

376.電子写真の技術(アナログ)   2018年5月1日

 現在一般に「コピー機」といっているのは、電子写真技術を用いたデジタル式普通紙複写機のことである。デジタル化される前はアナログ複写機であった。アメリカのチェスター・カールソンは、新しい複写法を求めて実験を開始し、4年目の1937年に「エレクトロフォトグラフィー(電子写真)」の特許を出願した。このカールソンの特許には、基本的に現在とあまり変わらない作像プロセスが記載されているからすばらしい。米ハロイド社がカールソンを支援し、1950年に世界初の電子写真複写機を発売。1959年には世界初の事務用普通紙複写機Xerox914を開発した。この方式をゼログラフィーと命名し、1961年ハロイド社はゼロックスコーポレーションに社名を変更した。ゼロックス社の誕生である。1962年に英国ランクゼロックス社と日本の富士写真フィルム社が合弁で富士ゼロックス社を設立した。ゼロックス社の電子写真特許実施権は、富士ゼロックス社のみが得るということになった。これらは、他社が同様の普通紙静電複写をやれないほどの特許網を誇った。ゼロックスの基本特許は1970年頃に権利が消え、その後リコーやキヤノンが同じ方式の電子写真複写機に本格参入する。