ニュース
行事・CPD案内
ガイアパラダイム・技術士東北
一分間で読める科学・技術の話
アーカイブズ
ウェブリンク集
631.コロンブスのアメリカ大陸発見   2020年7月11日

 コロンブスのアメリカ大陸発見は誰もが知っている。だが意外にしられていないこともある。かつて東アジア地域は、ヨーロッパでは「インディアス」と呼ばれており、陸路を通じての貿易が行われていた。当時はアメリカ大陸の存在は知られていなかったので、1490年代海路で直接インディアスをめざして、貴重な香辛料や黄金を手に入れようと大航海時代が始まる。1492年3隻の帆船がスペインを出発、船団を率いたのはジェノバの商人コロンブスである。スポンサーはスペイン女王イザベル。インディアスがもたらしてくれる富に期待した。西へ航海を進めたコロンブスは、カリブ海のサンサルバドル島に到着。ここをインディアスだと信じた。現在のドミニカ共和国サントドミンゴ(世界遺産)に拠点をつくる。しかし黄金を見つけることはできず、航海は赤字になって部下たちが反乱を起こす。やがて本国から役人が来てコロンブスは逮捕されスペインに送り返された。サントドミンゴにはスペイン風の新しい街が築かれ、アメリカ大陸が発見され、大陸で銀山が見つかる。新大陸にあったアステカやインカ帝国はスペイン軍に侵略され、破壊されていき、キリスト教が広がっていったのである。

630.食品の長期保存パッケージ   2020年7月10日

 食品を長持ちさせることを考えたとき最強の容器は「金属製缶詰」である。さびて劣化しなければ50年から100年持つとも言われる。食べ物が劣化する要因には大きく分けて3種類がある。(1)微生物による腐敗や汚染、(2)酸素や光などによる化学変化、(3)熱や乾燥・吸湿といった物理変化、である。これらを排除できれば、食べ物は腐らないしカビも生えない。常温で保存できるレトルト食品のボンカレーが発売されたのは1968年。常温で長期保存できる紙パックの飲料などは、「ロングライフ製法」でつくられている。無菌状態にした飲料を、無菌環境下で無菌のパッケージに充填する。食品を140℃前後の高温で数秒間殺菌して、微生物を完全に死滅させる。容器は紙とプラスチックの間にアルミ箔を挟んだ多層構造で、酸素、光、水蒸気などを遮断する。ロングライフ製品といえども、一度開封するとすぐに劣化が始まる。2019.9.25

629.接着剤はなぜくっつくの?   2020年7月9日

 今回もNHKテレビ「チコちゃん」からの受け売りですみません。質問は「接着剤はなぜくっつくの?」であり、その回答は「接着剤がくっつくのは濡れているから」である。物と物との間に液体である接着剤が入って濡れるとくっつくということである。例えば2枚のガラス板は乾いていればくっつかないが、間に一滴の水を入れると強く密着する。ガラス板表面には微細な凹凸があり合わせてもスキマができる。水はこのスキマを埋めて、水がガラスを濡らした状態になり、その瞬間に電気の力でくっつくのである。全ての分子はプラスとマイナスの電気を持っている。分子同士が近づくと、このプラスとマイナスの電気が引き合って引っ張りあう力が生まれる。この力をファンデルワールス力という。ただこの力が働くには、分子同士が髪の毛の10万分の1くらいにすごく近づく必要がある。それには液体の物質がスキマを埋めて密着させることが重要。接着剤は、その液体が固体に変わることでくっついた状態をそのまま維持することができる。今では、自動車、新幹線、航空機などの内装や外装にたくさんの接着剤が使われている。

628.小惑星りゅうぐうと「はやぶさ2」   2020年7月8日

 地球生命の材料起源に関してこれまでの定説は、地球内部海底の熱水の中で炭素のつながりが発生したというもの。しかし現在もう一つの「生命の種となる材料は宇宙からきた」という説が有力になってきた。地球から3億キロ離れた小惑星「りゅうぐう」は、地球と火星の間を回る小さな天体であるが、地球生命の起源に迫るヒントがその地下にあるという。りゅうぐうは炭素を多く含んでいるらしい。2014年に「はやぶさ2」がりゅうぐうへ向かった。往復6年の冒険である。今年2月にはやぶさ2はりゅうぐう表面に初着陸し、表面岩石の採取に成功した。しかし紫外線などの影響を受けていない内部の岩石採取こそが目標である。地面に穴をあけて内部の岩石をりゅうぐうに穴をあける方法として、直接爆薬を使えば熱の影響を受けてしまう。そこで上空でインパクタという発射装置を爆発させて、弾丸を打ち出す方法が採用され、これがみごとに成功した。インパクタの爆発時には「はやぶさ2」をりゅうぐうの裏側に退避させた。直径10mほどの穴ができ、穴の北側にはやぶさ2を着陸させて、弾を発射し巻き上がった物質を採取した。2020年末に地球へ帰還の予定。

627.タピオカとスイーツブーム   2020年7月7日

 今話題の人気スイーツと言えば「タピオカ」、モチモチ感がくせになるという台湾発祥スイーツである。タピオカミルクティーなどが人気で行列ができる店もある。「タピオカ」は中南米原産、キャッサバ芋のでんぷんを固めたものである。特徴は保水力と粘り気にあるという。スイーツ用タピオカ輸入量は半年で4500トン。ところが他の用途で12万トンが輸入されている。用途はモチモチのパンなど各種加工食品に用いる。中でも冷蔵うどんでは、モチモチつるつる食感に欠かせない。日本はスイーツ戦国時代で、次々と新しいものが話題になってきた。1990年:ティラミス、1992年:ココナッツミルク、1993年:ナタデココ、1994年:パンナコッタ、1995年:生チョコレート、1997年:ベルギーワッフル、2002年:マンゴープリン、2005年:マカロン、2008年:パールミルクティー、2009年:パフェ風ドリンク、2011年:パンンケーキ、2014年:カップケーキ、2015年:かき氷、そして2018年にはタピオカドリンクが大ヒットになる。今回の大ヒットの背景にはSNSによる拡散がある。ちなみにコンビニのチルドカップ飲料などに入っているタピオカは、本物のタピオカではなくブラックタピオカというコンニャク製粉を固めたものらしい。

626.仙台藤崎百貨店   2020年7月6日

 宮城県の方しかわからない話ですみませんが…。東北のデパート一番店である「藤崎」が今年で創業200周年を迎えた。仙台のデパートと言えば、私にとって三越、藤崎、丸光だったが丸光はもうない。藩政時代に着物商から出発し、時代の波を越えながら仙台の街とともに歩んできた、地域密着の地元百貨店が「藤崎」である。藤崎家のルーツは近江商人との説が有力。1819年に藤崎三郎助が仙台大町に「えびす屋」で店を開く。やがて豪商となって明治期に民間で初めての私設電話を設け、自動車も県第一号を購入した。1912年株式会社藤崎呉服店となる。1932年5代目三郎助がルネサンス風3階建ての「昭和の新館」を現在の地に建設。1945年の仙台空襲で全焼。代々三郎助を襲名する現社長は7代目。業界では数少ない世襲経営が続いている。現在売り場は4棟あり計3万2000平方メートル。ちなみに仙台三越が開店したのは1933年、仙台空襲では藤崎同様全焼。2019.9.16

625.国民年金と厚生年金   2020年7月5日

 以前も同じようなことを書いたと思うが…。公的年金は、自分が納めたお金を後で受け取るのではなく、その時の現役世代が高齢者を支える仕組みになっている。国民年金の保険料は月に16410円で、最低10年納めれば期間に応じた額の基礎年金が受け取れる。40年もれなく納めた人が受け取れる満額は月に65008円である。ただ実際の平均受給額は約5万円。厚生年金の保険料は収入によって異なる。納めた保険料に応じて基礎年金の他に報酬比例部分も受けとれる。実際の平均受給額は約15万円。厚生年金の場合、加入者に養われている配偶者も、保険料負担なしで基礎年金がもらえる。今年度に年金をもらい始める「モデル世帯」の受給額は、夫婦二人の合計で月22万円。しかし年金額は今後マクロ経済スライドのしくみで伸びを抑えられる。政府は、現役世代の平均手取り収入に対する年金額の割合が50%を下回らないようにするという。

624.ドローン飛行のしくみ   2020年7月4日

 従来は飛行機やヘリコプターで行っていた「空撮」が、ドローンの登場で比較的簡単に、しかも迫力を持った画像で可能になった。そのため、報道、スポーツ、映画、テレビ、CMなど多くのメデイアで使われている。今では中国DJI社のドローンが空撮用小型無人航空機として世界中で使われている。通常4つの電動モータにプロペラを直結し、プロペラの回転数を変更することで飛行を制御している。回転数の変更により上昇・下降ができる。前後左右への移動は機体を前後左右に傾けることで行う。これもプロペラの回転数制御で可能だ。ドローンは空中停止が可能であるが、空中停止のためにはモーメントのつりあいが必要になる。ヘリコプターの場合はテールローターを使う。マルチコプターであるドローンの場合は、半分のプロペラを反対方向に回転させることでモーメントをバランスさせている。ドローンの技術進歩には、スマホに搭載されているリチウム電池、カメラ、GPS、加速度計、ジャイロなどの小型軽量化と低価格化が大きく貢献しているのだ。そして「姿勢安定制御」と「GPSロック」という二つの技術が操作性を向上させた。

623.暗号資産「リブラ」   2020年7月3日

 米国フェイスブックなど28社・団体が2020年以降に始めようとしている暗号資産(仮装通過)の計画が波紋を呼んでいる。その名は「リブラ」。利用者は基本的にスマホのアプリでリブラを使える。まずはコンビニなどで現金と交換でリブラを手に入れる。友人や家族との間で簡単に送金することや、海外へも送金できる。リブラは簡単に国境を越えて幅広く使えるメリットがある。リブラという通貨名は、古代ローマ帝国の重さの単位が起源でやがてコイン鋳造の重さ測定に使われるようになったもの。ビットコインなどこれまでの仮装通過は、主に売買そのものによってもうけようとする投機の対象になってしまい、「通貨」としてあまり流通しなかった。これに対してリブラは、米ドルやユーロ、円などの資産で裏付けをすることによって、価値を安定させるしくみだ。世界でフェイスブックのサービス利用者は27億人以上とされ、そのアプリ上で利用できることから一気に広がれば、世界のお金の流れが政府や中央銀行などではつかみにくくなると心配される。

622.大谷石資料館   2020年7月2日

 宇都宮からタクシーで30分行くと有名な大谷石の生産地がある。日本列島には、かつて海中にあった時に海底火山により形成された「緑色凝灰岩」が分布している。その中で、宇都宮近郊で算出するものは「大谷石」として知られる。大谷石の利用は江戸時代に始まるが、明治末から大正時代以降に大量に利用されるようになった。アメリカの建築家ライトが手掛けた「旧帝国ホテルライト館」は、鉄筋コンクリートの大谷石張り建築であり、関東大震災に耐えたことで注目された。採掘方法では、垣根堀りから坑内掘りが実用化されると陥没や落盤を防ぐために、太い柱が一定の間隔で立ち並ぶような形態で掘り進むことになる。その結果「地下神殿」と称される空間が生まれた。現在一般に見学できるのが「大谷石資料館」である。この内部ではこれまでに多くの映画撮影などが行われたという。地下30mに広がる巨大空間である。驚いたことにこの大きな山全体が個人の所有物だという。大谷石の特徴は(1)多孔質(2)軽い(3)軟らかで加工しやすいがあり、近代化の西洋建築や蔵、石塀、門柱、石垣、石畳などに使われた。2019.9.11