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811.宇宙における星の一生   2021年2月1日

 一般的に星の寿命は約100億年といわれる。私たちが住む太陽系にある太陽は誕生してから46億年たっている。宇宙ではガスやチリが多く集まっている場所があり、そこで星は誕生する。ガス同士の重力で互いに引っ張り合い収縮により温度が上がって、「原始星」という星の赤ちゃんが生まれる。原始星は周囲の星間物質を重力で引き付けて成長する。原始星が成長して中心温度が約1000万度に上がると、水素の核融合反応で輝き始める。空に輝く星のほとんどがこれに該当する。太陽と同じくらいの重さの星はやがて「赤色巨星」になる。赤色巨星はやがて外側のガスが「惑星状星雲」になり、中心部は高温の芯が残って「白色わい星」になる。一方太陽より8倍以上重い星の場合は、「赤色超巨星」になる。この赤色超巨星は最期、中心にできた重い元素がどんどん崩壊して大爆発をする。この「超新星爆発」で一生を終えるが、その後は光すら脱出できない「ブラックホール」になったり、中性子星になったりする。

810.新聞の効用   2021年1月31日

 新聞の「声」欄に、若い女性からの投稿があった。私はとても嬉しかった。その人はIT関連に勤務し、「世の中全部がペーパーレス化してしまえばいいのに」と思っていたという。ある日実家のリビングにあった新聞を何気なく開いたら、知らない世界が目から脳に飛び込んできたという。そして自分がこれまで、いかに社会全体に関心がなかったか無知だったかを痛感したという。ネットで得てきた情報は世界のごく一部で関心のあることだけだった気づいたのだ。人生には「関心のない話題にも触れるきっかけが必要なのではないか。デジタル社会が進み、紙の新聞の発行部数は年々落ち込んでいる。ある調査結果では、コロナ禍のなかで最も信頼できるメディアは紙の新聞だった。近年教育における新聞の有用性がいわれている。短い時間で多様なテーマに触れられ読解力を鍛えられる。今も早朝自宅に毎日届けられる「新聞」。このシステムもやがてなくなってしまうのだろうか。

809.江戸時代、鉄砲鍛冶   2021年1月29日

 鉄砲のことは以前にも書いたが。500年前、異国船が種子島に漂着した。100人ほどが乗っておりその中のポルトガル商人が持っていたのが「鉄砲」だった。いわゆる「火縄銃」である。種子島の若い領主は鉄の鎧を打ち抜くその威力に驚き、2丁あった鉄砲を高額で買い取った。そして島の刀鍛冶金兵衛に命じて、一方を分解していいから同じものをつくれと命じた。銃身は、鉄板を円筒形に丸めてその外周を細長い鉄板でらせん状に巻いて製造した。だがどうしても製造できなかったのが尾栓のネジであったという。さて鉄砲の威力が各戦国大名に伝わると、その鉄砲を入手したいという競争になり、鉄砲製造専任の鍛冶屋が登場し、鉄砲の量産技術をつくりあげる。南蛮貿易で硝石等が輸入され火薬も作られた。滋賀県の国友村には鉄砲鍛冶の集団がいた。織田信長は彼らに鉄砲をつくらせる。その力が発揮されたのが武田軍との長篠の合戦であった。信長はこのとき3000丁の鉄砲を用いたという。古来日本人は、外国から入ってきたものを改良してより優れたものにすることが得意だった。

808.テレビ「相棒」杉下右京   2021年1月27日

 私はテレビドラム「相棒」が大好きで、再放送も含めて全て見ている。やっぱりすごいのは役者:水谷豊である。そして脚本がすばらしい。現在の相棒役は反町隆史。脇役の川原和久、六角精児、山西淳なども面白い。今年は「相棒」が始まって20年。主役である右京の個性と相棒とのコンビの妙で、他にない刑事ドラマをつくっている。右京は変わりものだが頭脳明晰、警察組織におもねることなく事件を解決していく。毎年その撮影は7か月間に及ぶという。今まで340本ぐらい撮影した。劇場版も6本制作されている。社会性があるドラマで、なおかつそれがエンターテインメントであり、時代背景をとらえている。水谷豊は1952年北海道生まれ、東京で児童劇団に入団、映画「青春の殺人者」でキネマ旬報主演男優賞を史上最年少で受賞する。テレビドラマ「熱中時代」では先生役の北野広大を演じて人気に。「相棒」は2000年の土曜ワイド劇場で「相棒 警視庁ふたりだけ特命係」でスタートした。奥様はご存知元キャンディーズの伊藤蘭さん。

807.ノーベル化学賞は予想通り二人の女性に   2021年1月25日

 今年のノーベル化学賞は、ゲノム編集の新たな技術を開発した二人の女性に決まった。生命の情報を自由に書き換える画期的な技術で、ノーベル賞受賞は確実と以前から言われていた。フランス出身のシャルパンティエ氏とアメリカのダウドナ氏である。2人は「細菌」の免疫の仕組みを利用して、ゲノムと呼ばれる生物の遺伝情報の狙った部分を極めて正確に切断したり、切断したところに別の遺伝情報を組み入れたりすることができる「CRISPR-Cas9」(クリスパー・キャスナイン)と呼ばれる「ゲノム編集」の画期的な手法を開発したことが評価された。それまであった「ゲノム編集」の方法に比べて簡単で効率がよく、より自在に遺伝情報を書き換えることができることから、すでに作物の品種改良などのほか、がんの新しい治療法の開発や新型コロナウイルスの研究にも用いられている。2012年の発表以降世界中で普及している。この技術で狙ったとおりに遺伝子を切断したり挿入したりすることができるようになったのである。しかしこの技術により例えば親が望む特徴を持った赤ちゃん「デザイナーベビー」をつくることも可能になり、遺伝子操作のリスクも抱えている。それにしても人類は、遺伝情報を自由に書き換えることまでやるようになるとは。

806.スズメバチの巣   2021年1月23日

 日本には7種類のスズメバチがいる。最強最大でどうもうなのがオオスズメバチである。そして数が多く巨大な巣をつくるのがキイロスズメバチである。キイロスズメバチは人間に近いところで巣をつくる。木の皮をかじってかみ砕き唾液を混ぜて薄くしたものを使って数か月かけて巣をつくる。巣の外壁は断熱効果が高く巣の中は30~32℃に保たれている。ただ中は真っ暗である。巣の設計図もないし巣づくりのリーダーもいないのに、協力して見事な巣をつくりあげるのは不思議だ。巣の中は段々状になっていてそこに幼虫が育つための部屋が1万個以上ある。それぞれ個室で働きバチが育てられるが、ハチの巣は1匹の女王蜂を中心にメスだけで構成された社会である。春から夏は働きバチしか生まれないが、冬の前に新しい女王バチとオスのハチが生まれて巣から外に出る。そして別の巣のハチと交尾してオスはすぐに死に、新女王バチは新たな巣をつくる。長い時間のなかで自分の遺伝子を残すために自然に獲得されてきたものであろうが、すごいシステムである。キイロスズメバチの天敵がオオスズメバチだ。

805.レトルトカレー大人気   2021年1月21日

 カレーは日本の国民食だ。日本人は平均で週に一度カレーを食べている。特にお家で簡単に食べられる「レトルトカレー」が大人気だ。昨年度レトルトカレーだけでその売上高は500億円。レトルトカレーは日本の発明だ、1968年大塚のボンカレーが世界初。その後レトルトカレーは大きく進化している。
(1)使われているスパイスの種類が増えた。今やスパイスは40か国から100種類が日本に入ってくる。
(2)少量生産も可能になった。かつては2000個以上でないと作れなかったが、今は100個からでも独自のレトルトカレーがつくれる。
(3)全国各地のご当地カレーが市場を拡大させた。地域おこしにつながった。
(4)食卓で名店の味が楽しめる、有名カレー名店とのコラボ商品が増えた。
(5)他業種の参入で種類が増加した、今では3000種類以上がある
(6)箱のままで電子レンジチンできるようになった。アルミパウチだったのでそのままでは電子レンジで加熱できなかった。120度での加圧殺菌のためアルミを使っていたが、耐熱のプラスチックパウチになった。
 東京赤坂にはレトルトカレー専門店があるという。

804.食料品の冷凍保存   2021年1月19日

 私たちが口にしている食べ物は、そのままほうっておくと腐ってしまう。これは細菌やカビなどの微生物によって食べものの成分が分解され、においや味が変わったり毒ができたりして食べられなくなる。微生物が増えられないようにするのに冷蔵庫が使われるが、1~5度の冷蔵室では増えてしまう微生物もいる。だがマイナス12度になると微生物は活動をやめて休眠状態になる。冷凍室はマイナス18度以下だから微生物は増えない。また冷凍すれば水は氷になってしまい微生物に必要な水が足りなくなる。しかし冷凍庫から出して解凍した場合は復活して増えてくる場合もあるので要注意だ。お店で販売されている冷凍食品は4つの基準を守って製造されている。
(1)前処理で食べられる部分のみにする、
(2)30分以内の「急速冷凍」で製造する(ゆっくり冷やすと栄養や味が変わる)、
(3)品質を保持する適切な包装にする、
(4)工場でつくって運んで売るまで全段階でマイナス18度以下を保つ。
冷蔵庫や冷凍技術がなかった時代にも人々はいろいろな工夫で微生物が増えるのを防止していたから、そこはすごいと思う。

803.三次元フラッシュエモリー   2021年1月17日

 今年度の全国発明表彰で最優秀の恩賜発明賞に、東芝の技術者らによる「超高密度三次元フラッシュエモリー」の発明が選ばれた。スマートフォンやデジタルカメラ、コンピューターといったデジタル機器で、写真やデータを保存するのに欠かせない半導体が「フラッシュエモリー」である。限界が近づいていた大容量化を、半導体を縦に重ねる三次元化により突破した技術である。製造工程も簡略化して現在世界2位のシェアをもつ。1987年に東芝が世界で初めて開発したNAND型フラッシュエモリーは、小さな素子に電子を出し入れして情報を記録する。半導体を縦に重ねて三次元化すればいいことは以前からわかっていたが、工程が多くなって高価になりすぎるのだった。新たに発想した方法は、半導体の元になる電極をまず何層も重ねてから縦穴をあけて素子を一気に作るものだったが、実用化への難題が多かった。構想から11年後の2016年ついに製品出荷ができるようになった。このとき48層だったメモリーは最新型では96層になった。消費電力や発熱量も小さく今後も需要は拡大が予測されている。私はちっぽけなSDカードにものすごい量のデータが入ってしまうことに本当に驚く。

802.日本一高いビル   2021年1月15日

 三菱地所は、2027年度に東京駅北側に完成予定の日本一高いビル「トーチタワー」の計画を発表した。高さ390mで地上63階建て延べ床面積54万平方メートルという。東京都心では超高層ビルの建設が相次ぐ。現在の日本一高いビルは大阪市のあべのハルカス300mである。容積率などの規制緩和が進んで高層ビルが増えている。日本の高層ビルの歴史をみると、明治22年東京浅草にできた高さ50m12階の凌雲閣が最初かも?日本初のエレベータが設置されていた。関東大震災で倒壊した。1968年になって高さ147mの霞が関ビルが建設された。そして1970年代から新宿にいくつもの高層ビルが建った。1991年には東京都庁第一本庁舎243mができた。1993年には296mの横浜ランドマークタワーが日本一になる。高層ビルの先進国と言えばアメリカである。有名なエンパイアステートビルは高さ381m102階で、なんと完成したのは1931年(昭和6年)であることに驚く。私も登ったことがある。現在ニューヨークマンハッタンで最も高いのは2013年に完成したワールドトレードセンター541mである。これ以降の超高層ビルは、中国、香港、中東などに偏っている。現在の世界一はUAEドバイのブルジュハリファ828mであるが、群を抜いてとんでもない高さだ。高層ビルで重要な存在が高速エレベーターだが日本が優れている。他にも水道水を高くまで上げる技術が必要だ。