佐藤光雄(技術士:機械、宮城県)
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 2014/09/04 (916 ヒット)

 地球上にある水のうち飲料用に利用できるのはたった0.01%しかないそうです。そこで大量にある海水から淡水を作る技術が期待されています。昔から海 水を蒸発させて水蒸気にしてそれを冷やす方法は使われていますが、これでは蒸発のために大きなエネルギーを必要とするので実用的ではありません。
 新しい技術は「逆浸透膜」を利用する方法です。0.1ナノメートルという超微細な穴を有する膜を使い、海水側に高圧(50気圧)を加えて海水中の水分子のみを真水側に通過させる方法です。
 日東電工、東レ、東洋紡の3社が世界シェアの半分を占めているそうです。最大の課題は微生物などによる膜の穴の目詰まりということのようです。


 2014/08/18 (933 ヒット)

 テレビで日立建機の超大型重機のことをやっていました。見ているだけで圧倒されそうでとても面白かったです。油圧の力を思い知らされました。
  たとえば超巨大ショベルカーは、その重さが550トン、ショベル最大高さが21m、1回ですくう量が100トン、ショベル容量が29000リットルという からすごい。そして価格は9億円。超特大ダンプトラックは全長15m、高さ8m、重さ200トン、積載量は300トン、タイヤ1個だけでもその直径 3.5m重さ12トンということです。価格は5億円。
 こうした超大型の重機・建機は、ほとんどが海外で使用されており、国内で部品を作って輸出 し現地で組み立てるそうです。そしてこれらの機械は、多くのセンサ類とGPSと衛星通信システムを装備しており、稼働状況が把握出来る様になっているので す。世界中のどこで働いているか(位置情報)、動作が正常か(警告情報)、保守整備が必要か(メンテナンス情報)を集中管理できるシステムになっていま す。
 今ではいろいろな家電製品もインターネット経由で集中管理できるようになってきていますが、今後さらに増えるでしょう。そういえば電気ポットが継続的に使われているかどうかを通信システムで監視して、一人暮らしのお年寄りの生活をチェックするという商品があるそうです。


 2014/08/07 (880 ヒット)

 電磁波の中で波長が特に短い領域のものに放射線があります。放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、中性子線などがあります。電磁波は、波長が短いほど直進性が高くエネルギーも高いので、人体に危険なものとなるのです。
  私達は実は毎日自然界から放射線を受けています。例えば大気圏外では特に宇宙からの放射線を浴びますが、地上では空気層がこれを防いでくれています。また 地球の岩石や土中にも放射線を出すものがあります。大きく言えば「宇宙から」「大地から」「大気から」「食べ物から」の4つで私達は放射線を受けているの です。人類がこのように自然界で受けている放射線の量は、世界平均で年2.4ミリシーベルトと言われますが、日本の場合は年1.5ミリシーベルトです。
 放射性物質が出す放射能の強さを表すのがベクレルという単位で、人体が受ける放射線量を表すのがシーベルトという単位です。最近のテレビで頻繁に使われています。ちなみにCTスキャンを1回受けると6.9ミリシーベルトを浴びるそうです。
  福島原子力発電所の場合、放射性ヨウ素と放射性セシウムが問題になっていますが、これらは大気中に広がりやすいことが問題です。丁度花粉のように風に乗っ て拡散します。これらが体内に入ると細胞やDNAに悪影響を与えることがあります。ソ連のチェルノブイリ事故では、放射性ヨウ素を浴びて甲状腺ガンになっ た人がたくさんいました。


 2014/07/28 (927 ヒット)

 今回問題になっている福島第一原子力発電所は、40年前の高度経済成長期にその1号機が稼動を開始しました。当時は国産技術が無いので1号機は米国GE 社製だそうです。1号機から4号機の原子炉構造はテレビで何度も解説されていますので、多くの人が勉強する機会を持つことができました。
 原子力発電の歴史を振り返ると、私が生まれた1951年に米国のアルゴンヌ国立研究所の高速増殖実験炉が発電をしたのが世界最初と言われています。
 現在最も多く利用されている軽水炉の1種である沸騰水型原子炉ですが、これはGE社が1960年に完成させました。もうひとつの軽水炉である加圧水型原子炉はウエスチングハウス社が原子力潜水艦用として開発したものだそうです。
  日本では1963年に東海村の実験炉で日本発の原子力発電が行われました。日本の電力量に占める原子力発電の比率は年毎に変動しますが、大体23~29% といった値でした。国内では、17箇所54基の原子力発電装置が稼働または休止していました。そして建設中や計画中が15基あります。
 核分裂し やすいウランからなる燃料棒で中性子が飛び出して、それによる核分裂反応が臨界状態を続けると大きな発熱が起こります。この発熱で水を沸騰させその水蒸気 でタービンを回して、更に発電機を回すことで発電が行われます。実際には炉内部を70気圧にして高圧で280度で沸騰させるようにしているそうです。中性 子を吸収することで発熱を抑えるのが制御棒です。


 2014/07/26 (908 ヒット)

 今回の3.11東北関東大震災はマグニチュード9.0という巨大なものでした。
 この「マグニチュード」というのは地震自体のエネルギーの大き さをしめすもので、マグニチュード1の違いは32倍のエネルギーの違いを示します。9.0は関東大震災の45倍のエネルギーになるそうです。一方、「震 度」とはそれぞれの場所における揺れの度合いを示すものです
 今回はプレート境界型地震であり、地球上にはプレートが10数枚存在していますが、 日本の周りには4つのプレートがあって、太平洋プレートが北アメリカプレートにもぐりこんでいる境界部分で、北アメリカプレートの巻き込まれが蓄積して、 その反動はね上がりによって起こったとされています。南北に500キロ、横幅200キロという広い範囲で大きく動いたので全体のバランスがくずれ、そのく ずれたバランス補正のために余震が続いているのだそうです。


 2014/07/16 (898 ヒット)

 軽自動車は、誰にでも手が届く「国民車」を生み出そうと、1949年に日本独自の規格として誕生しました。エンジンの排気量(現在は660cc以下)や 車体の大きさに制約がありますが、税金や高速料金、保険料などで優遇されています。ちなみに、私が最初に手にした自動車免許は、16歳のときに取得した 「軽自動車免許」でした。そして当時の軽自動車のエンジンは360ccでした。この免許では普通自動車は運転できませんでした。
軽自動車は時代と共に性能が劇的に良くなり、現在では新車販売の4割を占めるに至っています。町を走る自動車に軽自動車が多いことがわかります。
 自動車税で比較すれば、1000cc以下の場合は2万9500円ですが、軽自動車は7200円なので、その差は2万2300円にもなります。
その軽自動車税も2015年度からは1万800円になる予定です。
  軽自動車は「ガラ軽」と呼ばれます。国内でしか通用せず、世界での競争力に劣るガラパゴス化という意味です。しかしスズキは、インド乗用車市場で約4割の シェアを握ります。日本で定番の「アルト」に排気量800ccや1000ccのエンジンを載せる車種がヒットしているということです。


 2014/07/12 (1029 ヒット)

 奈良東大寺の大仏は752年に造立されたもので、奈良朝の鋳金工芸の粋を集めて造られた、わが国最大の鋳仏です。この大仏像は、多湿な風土のわが国で2 度の戦火にみまわれながらも、いまだに腐食現象が起きていません。建立当時のすぐれた先人の「焼付け金メッキ」が行なわれたからだといわれています。
 大仏の鋳造は、下から順々と仏体の周囲に築いた土手の上に設置した溶解炉から、溶銅を流し込んで行く方法でした。つまり頭部まで鋳造の終った大仏は、その周囲を土山で囲われていたのです。
 大仏の鋳造は749年に完成し、その後に金メッキが行なわれ、752年に大仏開眼供養会が行なわれました。
金メッキには、大量の金を水銀に溶かし、アマルガムとしたものを仏体に塗ったとされています。金と水銀を1:5の比率で混合してアマルガムとし、これを塗って加熱して塗金を完了するのですが、このために5年の歳月を要しました。
  加熱時に発生する水銀の蒸気は非常に有毒なので、大仏殿内部は水銀蒸気が充満し、作業者にとって非常に危険な状態だったと推測されます。実際にアマルガム による金メッキが行なわれはじめたときから、塗金の仕事をする人々にフシギな病気がはやりだしました。この不思議な病気の原因はまさに水銀中毒でした。


 2014/06/28 (907 ヒット)

 ビットコインとは、インターネット上で流通していてお金のように使える「仮想通貨」のことです。日本人のような名前の正体不明の人が、2008年ごろにネット上で公表した理論が元になっています。発行者も管理者もいませんし実物もありません。
 利用者はネット上の取引サイトに接続し、現金をビットコインと交換します。すると交換したビットコインを世界中の人に送ったり、お店で使ったりできるようになります。
 支持される最大の理由は、今の銀行制度に問題があるからです。例えば日本の銀行から海外の他銀行に送金する場合、3500~5500円の手数料がかかります。ビットコインを使えばこれが無料になるのです。
ただビットコインは取引サイトでの利用状況等によって価格が変動します。例えば、昨年初めは1枚が13ドルでしたが、年末には800ドルになり、現在は約500ドルといわれます。
 今回突然取引を停止した取引サイトの「マウント・ゴックス」は、渋谷に本拠を置き世界でも有名なサイトだったので、波紋を広げています。


 2014/06/18 (1007 ヒット)

 車が走行できるのは、ゴム製のタイヤが路面に対して十分な摩擦抵抗を有しているからです。しかし雪上や氷上になると、この摩擦抵抗は10分の1に低下してしまいます。
 冬用のタイヤとして1970年代から急速に普及したのがスパイクタイヤでした。これはタイヤに多数の金属製スパイクピンを埋め込んだものであり、冬場の凍結路や積雪路で抜群の走行性能を発揮しました。
 ところがこのスパイクタイヤが大きな社会問題になります。それは、アスファルト路面へのダメージと、空中に舞い上がる粉塵の人体健康への悪影響でした。その結果1980年代以降、スパイクタイヤ禁止条例が出され、規制が強化されたのです。
 1982年にミシュランが、スタッドレスタイヤを発売しました。スタッドレスとはスパイクの無い冬用タイヤであり、タイヤに刻まれた深い溝や低温でも柔軟性を失わないゴム材などに特徴があります。
 スタッドレスタイヤは、溝の形状、角度、シャープさなどを工夫して、グリップ性能や排水性能を改善して進化しています。横浜ゴムは水を吸い取りやすいゲル状物質を配合し、東洋ゴムはゴムにクルミの殻を入れるなどの工夫もしています。


 2014/06/10 (668 ヒット)

 眼鏡の街鯖江の小さな会社が作った、折りたたんだ時の厚さが2ミリという老眼鏡が、イタリアミラノのショーで好評を得たといいます。
 イタリアは、13世紀に眼鏡が生まれた地とされています。最初は老眼用の凸レンズを使ったもののみであり、近視用の凹レンズを用いたものは16世紀になってからです。
 眼鏡の日本への伝来は、1551年宣教師ザビエルが献上したものとされています。この当時の眼鏡は手で持って見るタイプでした。
  1905年(明治38年)に、福井県鯖江に増永五左衛門が眼鏡枠作りの技術を持ち込みました。そして昭和50年代には、鯖江において世界で初めてチタンを 用いたメガネフレーム製造技術が確立されました。チタンは軽くて丈夫で金属アレルギーを起こしにくいことから、世界中に広まりました。
現在鯖江のメガネフレーム国内生産シェアは96%を占めています。鯖江には47軒の製造メーカーがありますが、厳しい競争環境から1992年をピークに、出荷額も事業所数も減り続けています。
 鯖江は、高いデザイン力とブランド力のイタリア、低コスト大量生産の中国とともに、世界三大産地のひとつとされています。


 2014/06/09 (614 ヒット)

 人類はずいぶん昔から「電気」と「磁気」の存在に気づいていました。
 しかしこれらは全く別物だと考えられてきたのです。
 1820年デンマークのエルステッドが、導線に電流を流すと近くにあった方位磁石が動かされることに偶然気づきました。
 イギリスの物理学者ファラデーは、電流が磁気を生むことができるなら逆に磁気が電流を生むこともできるのではないかと考え、1831年に電磁誘導の法則を発見します。この法則を利用しているのが、社会に欠かせない存在の「発電機」です。
 発電機は、コイルの中で磁石を回転させることで電流を生み出しています。身近なところでは自転車の発電機も同じです。こうして生み出される電気は交流です。
 電磁誘導の法則は、誘導電圧V=-N・ΔΦ/Δtであるので、コイルの巻き数Nが多いほど、そして単位時間内の磁束の変化量(磁石の回転速度)が速いほど、大きな電圧が発生されます。
 火力発電でも原子力発電でも、結局はタービンを回転させて発電機を回して発電するので、同じ電磁誘導の原理です。


 2014/06/05 (587 ヒット)

 車のエンジンは、その構造から「レシプロエンジン」と「ロータリーエンジン」に分類できます。そして「レシプロエンジン」には、「ガソリンエンジン」と「ディーゼルエンジン」の2種類があります。
 「レシプロエンジン」とは、シリンダー内を往復するピストンの動作を、コンロッドとクランクシャフトによって回転運動に変換する構造です。
自動車のエンジンは基本的に4サイクルエンジンであり、吸入、圧縮、爆発、排気の4つの工程で1つのサイクルを完了します。この4工程間にピストンはシリンダー内を2回上下して、クランクシャフトも2回転しますが爆発は1回だけです。
 ちなみにバイクや草刈り機などの2サイクルエンジンの場合は、クランクシャフトが1回転するごとに1回の爆発が起こります。
  「ガソリンエンジン」はガソリンを燃料とし、「ディーゼルエンジン」は軽油を燃料とします。ガソリンエンジンは燃料と空気の混合気を、プラグの点火によっ て爆発させます。ガソリンを霧状にして空気とともにシリンダー内に送り込むのが、キャブレーター(気化器)と呼ばれる装置です。
しかしディーゼルエンジンでは、空気だけを圧縮させ、高温になった空気にインジェクターから軽油を噴射することで燃焼を起こさせるようになっています。つまりディーゼルエンジンには点火プラグはありません。


 2014/05/29 (511 ヒット)

 「うるし(漆)」とは、ウルシ科の落葉高木であり、その樹皮を傷つけてそこからにじみ出した生うるしを採取して、これを精製することで天然樹脂塗料を得ることができます。
  うるしの発祥は中国とされますが、日本でも縄文時代以前からうるしが使われていたことがわかっています。そして日本人は、古くから「うるし」をいろいろな 分野で活用してきました。その証拠に、「漆器」は英語では「Japan」と呼ばれるほど、日本古来の伝統的工芸品として世界で認められているのです。
  現在日本で使われているうるしの90%以上は中国産です。国産うるしは貴重で高価であり、国産うるしの産地では岩手県二戸市浄法寺が一番で有名です。うる し液の主成分は、ウルシオールとラッカーゼです。一般の塗料では、水分や溶剤が蒸発することによって乾燥して塗膜を形成します。
しかしうるしは、酸化酵素ラッカーゼが主成分のウルシオールを酸化重合させて硬化するという反応によって塗膜をつくります。
 この反応のためには適度な温度と湿度が必要で、湿度が高いほうがいいとされます(25℃、80%)。そこで乾燥には「むろ」と呼ばれる木の棚を保湿しながら行います。乾燥には非常に時間がかります。
 漆の優れた特徴は以下のようなものです。
(1)耐薬品性、(2)強い接着力、(3)耐久性、(4)耐熱性、(5)塗り重ねや研ぎ出しが可能、(6)水となじむ、(7)鮮やかな光沢を発揮、(8)鉄分に反応して黒化。


 2014/05/01 (1064 ヒット)

 航空機材料として必須の「ジュラルミン」の発明は、1906年にさかのぼります。
 発明者ドイツのウィルム氏は、アルミニウムを硬くする目的で、銅を加えたアルミ合金を高温で加熱した後、水で急冷しました。
  しかし材料は硬くなりませんでした。失敗したとあきらめて帰宅し、2日後に出勤して念のために硬さを測定したのですが、硬度計が狂っているのではないかと 思うほど硬くなっていて驚いたのです。これが「ジュラルミン」と呼ばれる強靭なアルミ合金の発明でした。後にこれは「溶体化処理、時効処理による析出強化 機構」に基づくことが解明されます。
 ジュラルミンは、アルミニウムに、Cu4%、Mg0.5%、Mn0.5%を加えて作られ、時効硬化とは、固 溶化熱処理を行った後これを放冷することで、時間経過とともに析出硬化させることにより高硬度を得るものです。実は面白い話があります。ドイツの飛行船 ツェッペリン号が墜落した時の破片を、英国在住の日本人が手に入れて日本へ送り、住友軽金属がこれを分析して研究した結果、日本でもジュラルミンを作るこ とができるようになったといいます。日本人のすごいところは、その後これを改良した超ジュラルミンよりも30~40%も高強度の超々ジュラルミンを、独自 の技術で開発したことです。その超々ジュラルミンを最初に採用したのが「零戦」でした。


 2014/04/09 (615 ヒット)

 万能細胞というのは、体をつくる全ての種類の細胞に変化できる細胞のことです。
 たとえばたった1個の受精卵から、60兆個の人体の細胞の全てができることから、受精卵は天然の万能細胞であるといえます。哺乳類などでは、いったん体の各組織に分化した後の細胞は、元に戻る初期化を自発的に起こすことはないというのが生命科学の常識でした。
 ところが理化学研究所などが、この常識を覆す新たな万能細胞(STAP細胞)の作製に成功しました。
 STAP細胞は、山中教授らのIPS細胞よりも簡単に効率よく作ることができ、がん化の恐れも少ないとされます。
 実験では生後1週間という若いマウスのリンパ球などの細胞を、弱酸性(PH5.7)の液体に25分間つけて刺激を与えるだけで初期化が起こるというものです。
 この新しい万能細胞を作ったのは、博士号をとって3年という30歳の若き女性研究者小保方晴子さんです。早稲田大学理工学部大学院から再生医療の分野に飛び込み、化学の面からこれにアプローチして大きな成果を得ました。
負けず嫌いだそうですが、努力家でもあると思います。


 2014/04/04 (848 ヒット)

 ヒマラヤ山脈は、世界最高峰のエベレスト8848mを始め、世界に14座しかない8000m以上の山のうち10座が存在する「世界の屋根」と呼ばれる場所です。
 実はヒマラヤ山脈はその昔海の底であったと考えられています。エベレストの頂上も海底の地層からなることがわかっています。
ヒマラヤ形成の鍵は「大陸移動」でした。ドイツの地質学者ウェゲナーは1912年に画期的な説を発表しました。それが「大陸移動説」です。ところが当時の学者たちからはばかにされるありさまで、誰にも信じてもらえず「大陸移動説」は学会から追放されました。
 「大陸移動説」とは、地球の表面上を大陸が移動して、大陸はその位置や形を変えるというもので、2億5000万年前、地球上の大陸は1箇所に集まり「パンゲア」を形成していたがそれがその後分裂移動して現在の形になったというものです。
 ウェゲナーは自説を証明するための証拠集め行動をしていましたが、失意のうちに50歳で死去します。死後、1950年代になってやっと「大陸移動説」が復活して認められるようになるのです。
 2億年前ころパンゲアは分裂を始め、インド亜大陸が北上を開始して5500万年前にアジア大陸に衝突し、その結果ヒマラヤ山脈は徐々に隆起しはじめたのです。そして1000万年前にはついに8000mに達しました。
 ヒマラヤ山脈は大陸と大陸の衝突によって隆起して誕生したのです。


 2014/04/03 (576 ヒット)

 銅合金にはいくつかの種類があり、いろいろな用途で使われています。
 「青銅」は、銅とスズを基本に鉛や亜鉛を添加した合金であり、スズの含有割合で性質や色合いが変化します。
 青銅は「ブロンズ」とも呼ばれ、銅像は一般に青銅からつくられます。奈良の大仏も鎌倉の大仏も青銅製です。オリンピックの銅メダルも、10円硬貨も、水道の蛇口も青銅です。
 次に「黄銅」は、銅と亜鉛の合金で特に亜鉛が20%以上のものをさします。これは「真ちゅう」とも呼ばれ、亜鉛が20%未満のものは「丹銅」と呼ばれます。
 5円硬貨は黄銅製です。他にも仏具や金管楽器や電球の口金などが黄銅製で、一般機械部品にも使われています。
  「白銅」とは銅とニッケルの合金であり、ニッケルを10~30%含みます。50円、100円硬貨は白銅です。ちなみに500円硬貨は、銅-亜鉛-ニッケル の合金であるニッケル黄銅製です。なお、銅-亜鉛-ニッケルの合金は「洋白」とも呼ばれます。装身具やフルートなどの楽器に使われています。


 2014/03/28 (579 ヒット)

 私もときどきお世話になることがありますが、マッサージチェアは日本発祥の製品です。大阪に本社を持つフジ医療器の創業者が、試作に試作を重ねて1954年に生産を始めたのが最初です。
 それは木製の椅子に取り付けた2個のゴム製の玉が、左右に動き肩や背中をもむというシンプルなものでした。そしてハンドルを回して上下方向高さを調節できました。
 その後も改良を進め、硬貨を入れると動くタイマーをつけて銭湯などに売り込んで普及させたのです。
1970年代になると「もみ」に加えて「たたき」機能を持つようになり、1979年には椅子の背に内蔵されたローラーが自動的に上下に動く機種も登場します。
 21世紀になると、機械が体形を感知して最適なプログラムを選ぶようになり、ストレッチなど多彩な機能も組み込まれました。
最 新機種(47万円)では、32タイプのもみ技を組み合わせた19種のコースが搭載されているといいます。2012年に国内で販売されたマッサージチェア は、37万2000台もあるそうです。そのほとんどを、フジ医療器、ファミリーイナダ、パナソニックの3社が占めています。


 2014/03/19 (607 ヒット)

 かつて、印刷文字の書体は活版印刷の活字製作で決定されてました。本木昌造は日本の近代的活版の創始者であり、1870年に活字の製造販売を開始して、明朝体の号数活字体系化に成功しました。
 しかし1962年にポイント活字がJISになると号数活字は消えていきます。
 ポイント活字とは、1インチの72等分であるポイントを基準にした単位体系であり、日本はアメリカ式で0.3514mmを1ポイントとしています。
活字の鋳造や組版は大変労力を要することでした。そこで、光とガラスの文字盤とレンズを使って文字を印画紙に露光する「写真植字機」が、1929年に石井と森沢の2人によって生み出されます。
 石井と森沢は、その後それぞれ「写研」と「モリサワ」を設立して、両社は現在も国内最大手の書体・組版機メーカーです。写植機の登場で活字に比べて書体開発が容易になり、数々の新しい書体が誕生しました。
 現在DTP(デスクトップパブリッシング)で使われているフォントの多くも、この写植文字をデジタル化したものです。
 和文書体は大きく「基本書体」「毛筆書体」「新書体」の3つに分けられます。基本書体は「明朝体」と「ゴシック体」に分けられ、数多くのバリエーションがあります。毛筆書体は「和風系」と「中国系」があります。「POP体」や「影付き文字」などは「新書体」です。


 2014/03/04 (590 ヒット)

 百田直樹氏の「風の中のマリア」という小説では、オオスズメバチの不思議な生態が示されていて非常に興味深いです。氏はこのために猛勉強したそうです。

 大きな巣は一頭の女王バチと大勢のワーカーたちで構成されています。ワーカーは全て女王バチから生まれた娘たちであり、オスは一頭もいません。
 巣の材料は木の皮であり、するどい大あごで木の皮をはぎ口の中で何度も噛み砕いて、それに糊状の分泌液を混ぜて巣の材料にします。巣材は固まると丈夫なものになります。
 産卵することができるのは女王バチのみです。巣の中にはたくさんの育房室があり、各育房室に幼虫たちが一頭ずついます。白いイモムシのような幼虫は、約30日間で5回脱皮し、最後にまゆを作ってさなぎになります。
 さなぎから脱皮して羽化すると成虫になります。オオスズメバチは幼虫時代は肉食ですが、成虫になると樹液や花蜜が食物となります。オオスズメバチの成虫は、他の昆虫を狩ってそれを巣に運び、幼虫にエサとして与えて幼虫を育てるのです。
 ハンターとしては非常に強力であり、昆虫界の食物連鎖の頂点に立っているそうです。


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