広報委員 佐藤光雄(技術士:機械、宮城県)

2017/04/20 (75 ヒット)

 世界で4400万台売れたトヨタ自動車のカローラが、その発表から半世紀になる。「自動車をみんなのものに」をめざした大衆車であり、大衆車とは何かを追い求めた車でもあった。当時は大卒初任給が3万円に満たない時代、40万円台という価格だった。50年前には約50人に1台しかなかった国内の乗用車は今、ほぼ2人に1台になった。発売3年後から33年連続で国内販売の首位を維持した車である。国内では大衆車の主役をプリウスやアクアに譲ったが、海外では今も主役として健在で12の国と地域で生産されている。


2017/04/11 (80 ヒット)

 インターネット販売で合鍵をつくり女性宅に侵入した男が逮捕された。鍵のメーカーと番号がわかれば実物がなくても合鍵を入手できる。鍵番号は鍵穴の種類や刻みパターンを示す鍵の設計図にあたる。今では家の合鍵はメーカー名と番号がわかればネットで簡単に注文できる。15~20年前に主流だった「ギザギザ型鍵」は姿を消し、ピッキング対策で「精巧なディンプル型」が普及している。この鍵は店頭では複製できないのでネットで注文になる。防犯で大事なことは、鍵番号を「見せない」「貸さない」「預けない」ことだという。


2017/04/07 (90 ヒット)

 かまぼこの購入額で仙台市はダントツの1位である。仙台市民は1世帯あたり年間1万2000円をかまぼこ購入に費やす。独走の理由は宮城の名産「笹かまぼこ」、県内外への贈答用に買う人が多い。明治時代に仙台でヒラメの大漁が続いた。そこでヒラメをすり身にして竹串に刺して焼いたのが笹かまぼこの始まりとされる。1935年創業の阿部蒲鉾店が「笹かまぼこ」と銘打ったのが名前の始まり。県内には50以上のかまぼこメーカーがあるという。鐘崎も有名だが石巻の「白謙」が人気が高い。


2017/04/03 (89 ヒット)

 今では当たり前になっているトイレの擬音装置。1950年頃から水洗トイレの普及が進み、簡易水洗型トイレを販売していた折原製作所は、女性客の要望に応えて流水に似た音を出す「エチケットーン」を1979年に開発・発売した。これが世界初のトイレ擬音装置誕生である。1988年に、今や擬音装置の代名詞ともされる「音姫」をTOTOが発売した。「音姫」は2009年には出荷台数が100万台を突破した。「音姫」購入の目的は節水である、女性社員らが用足し音を恥ずかしいからと大量の水を流し費用がかさむという課題があった。1990年にはINAXが「節水トーン」を発売した。トイレ擬音装置は外国ではあまり必要とされないらしい。


2017/03/13 (152 ヒット)

 最近話題のことばに「IoT(アイオーティー)」があり、英語のInternet of Thingsの頭文字である。家電や文房具といった日用品から巨大な設備や産業施設まで、あらゆるモノがネットにつながることで、社会が大きく変わると予測されている。近年では各国政府や大手企業が競うように成長戦略などに組み込む。この背景には、(1)センサーなどの電子部品が安価で小型になったこと、(2)大量のデータを扱えるネット環境の充実、の2つがある。ただネットにつないだモノが外部から勝手に操作される危険性が課題である。


2017/03/08 (105 ヒット)

 今から120年前の1895年、ドイツの物理学者レントゲンは目に見えない未知の何かの存在に気づき、これを「X線」と名付けた。X線は透過力が高く紙やヒトの体を透過して写真乾板に像をつくった。X線の発見を知ったフランスの物理学者ベクレルは、1896年にウラン塩が未知の線を出していることを発見し、「ベクレル線」と名付けた。1898年にイギリスの物理学者ラザフォードが、ベクレル線にはアルファ線とベータ線の2種類があることを明らかにした。1900年にベータ線より透過力の高い放射線が発見され、これはラザフォードによって「ガンマ線」と名付けられた。ガンマ線は電磁波の一種である。


2017/03/05 (116 ヒット)

 「うま味」は他の基本味である「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」と並ぶ基本味の一つである。昆布に含まれる成分においしさの元があることに着目して、東京帝国大学の池田菊苗博士が1908年にグルタミン酸を取り出すことに成功し、その味を「うま味」と名付けた。博士は新しい調味料「グルタミン酸ナトリウム」の製法を開発。こうしてつくられたのが「味の素」などの商品名で普及している「うま味調味料」である。うま味の代表が昆布に多く含まれる「グルタミン酸」で、他にもかつお節に含まれる「イノシン酸」や、干しシイタケに含まれる「グアニル酸」がある。今日ではUMAMIという用語で国際的にも認知されている。


2017/03/01 (93 ヒット)

 水産大手企業は、かつて世界の海で自由に漁業ができる時代には「魚を捕る」ビジネスを展開していた。その代表が捕鯨であり、戦後食糧難の時代に貴重なタンパク源を国民に供給した。昔はクジラ肉が安かった。しかしその自由度はなくなり次に商社に脱皮した。世界各地の拠点で水産物を買いつけし、それを拠点工場で加工して販売する事業である。そこで生まれたのが「冷凍食品事業」であった。電子レンジの普及とあいまって冷凍食品の需要は高まった。マルハニチロ、日本水産、東洋水産、ニチレイなど。今水産大手企業は、新たに「育てる漁業」に力を入れている。2000年代に入ってからマダイやブリで先行し、今後はクロマグロの養殖で大きな飛躍をめざしている。


2017/02/28 (112 ヒット)

 セロハンテープは戦後の文房具における大ヒット商品の一つである。1930年に米国3M社が開発したのが始まり。第二次大戦後GHQから開発を依頼されたのが、ばんそうこうを製造していた日絆工業(現ニチバン)である。依頼を受けて約1ヶ月で完成納入すると、GHQ将校らは優秀な日本の技術力に驚いたという。こうして1948年に「セロハンテープ」が誕生した。ニチバンは現在も6割強のシェアをもつ。このセロハンは木屑からつくられ、粘着剤は天然ゴムなどからと、天然素材でつくられている。


2017/02/24 (117 ヒット)

 スマホの着信音の代わりに使われているのがバイブレーション(振動)方式である。これはモーターの先に分銅(ふんどう)が付いていて、重心が偏った状態で分銅が高速回転することにより振動が起こり、それがスマホケースに伝わるようになっている。分銅の直径は4ミリと小さいが、スマホの平面に垂直の方向にふるえるように工夫されている。1980年代のポケベルが使われていた時代に、この振動方式は開発された。主たるメーカーは日本電産やシコー技研。


2017/02/22 (113 ヒット)

 コーラやジュースなどの飲料では、原材料表示欄に「果糖ブドウ糖液糖」といった表示があるが、私はこれまでよく理解していなかった。これは「異性化糖」という液糖であり、トウモロコシなどのでんぷんを原料にして、酵素の働きによってブドウ糖に変換しさらに果糖に変換したものである。表示が「ブドウ糖果糖液糖」とあれば果糖の割合は50%未満だが、「果糖ブドウ糖液糖」とあれば果糖の割合は50%以上90%未満になる。砂糖の甘味度を100とすると果糖は120~170である。つまりより甘味度を上げるためには「果糖ブドウ糖液糖」を用いることになる。ちなみにガムシロップは「果糖ブドウ糖液糖」そのものである。「果糖ブドウ糖液糖」は温度が低いほど甘いので、清涼飲料水など冷たい飲み物によく使われる。


2017/02/19 (107 ヒット)

 海洋開発研究機構が運用する日本最大の科学掘削船が「ちきゅう」である。2001年に建造が始まり2005年に完成した。三菱重工業がとりまとめと掘削部分の開発を行い、三井造船が船体部分を担当した。「ちきゅう」はいかりを使うことなく、強い風や潮の速い場所でも同じ場所にとどまり続ける「船位保持システム」を有する。「ちきゅう」は高さ70mのやぐらを有して、パイプをつないで海面下に伸ばし海底を掘削することができる。先端が回転するドリルパイプを覆うもう一つのパイプを有する「ライザー掘削システム」を有する。2014年には海底下3058mまでの到達を実現した。


2017/02/17 (105 ヒット)

 米国ボーイングは、世界最大の航空宇宙機器開発製造会社である。1916年に設立され軍用機の製造でスタートした。1997年にライバルのダグラス社を吸収して、現在は米国唯一の大型旅客機メーカーである。民間用ジェット旅客機の最初がボーイング707である。1963年にはボーイング727を開発、そして次に小型のボーイング737を開発した。1969年のボーイング747はジャンボジェットの愛称をもつ超大型機であり、350~550人乗り。757を経て中型機ボーイング767には高度技術を結集した。日本企業なども参加して大型機777が完成して1995年に運用開始。2005年には10年ぶりに国際共同開発で新型機787ドリームライナーの開発に着手し、2011年に運航開始した。


2017/02/15 (101 ヒット)

 日本のヒト型ロボット元祖が、ホンダの二足歩行ロボットASIMOである。時速9キロで走ることも、水筒のふたを空けて紙コップに飲み物を注ぐこともできる。ホンダ本社1階ではほぼ毎日、アシモが運動機能を披露して注目を集めている。身長130センチ、体重50キロの体で走ったり片足ジャンプしたり歌ったりダンスしたりする。後ろ歩きも可能だ。ホンダでは1986年に研究を開始して、二足歩行を徹底的に分析し追及した。頭から足まで計57箇所に関節の自由度がある。


2016/12/29 (137 ヒット)

 607年に、推古天皇と聖徳太子が薬師如来像をつくり、その寺を建立したのが「法隆寺」とされる。しかし670年に寺は全焼して再建されたとする説が有力だ。いずれにせよ1300年以上の風雪に耐えた世界最古の木造建築である。1993年にユネスコ世界遺産に登録された。法隆寺には国宝の建造物だけでも、五重塔、金堂、大講堂、西円堂、聖霊院、夢殿、伝法堂と7つもある。

 こうした木造建築にはひのきの大木(直径1mほどの)が用いられるが、今では非常に貴重でなかなか手に入らないという。


2016/12/24 (147 ヒット)

 京都大学本庶教授の研究室で、助手だった石田氏がある遺伝子を見つけて「PD-1」と名付け、24年前の1992年に論文発表した。その後本庶教授らは研究を続け、PD-1が免疫が過剰に働くのを抑えている「免疫のブレーキ役」であることを確認した。がん細胞はPD-1の結合相手をつくり免疫細胞の攻撃にブレーキをかけているから、結合を邪魔すればいいと発想した。そこでPD-1にくっつく抗体を薬に応用する特許を小野薬品と共同で出願した。これがオプジーボであり、肺がんや皮膚がんの一種や腎臓がんの一部に治療薬として承認され、効果も確認されて、多くのがん患者が要望している。現在世界54カ国で承認済みだが、価格が高いことが問題になっている。


2016/12/20 (171 ヒット)

 奈良に旅行して東大寺の大仏殿と大仏を見学した。巨大な木造建築物である大仏殿の建造技術はすごいと思った。大仏殿は正式には東大寺金堂であり国宝である。正面幅57.5m、奥行50.5m、高さ49.1mで木造軸組み建造物としては世界最大である。大仏殿は758年に完成したが、その後2度の消失と再建が繰り返され、現在の建物は1709年(307年前)に完成したものである。創建時より横幅が3分の2に小さくなっている。

 奈良時代中期に、天然痘や地震や干ばつなどに見舞われたことから、聖武天皇は全国に国分寺をつくらせ、その総本山として東大寺を創建した。そして最大の国家事業として大仏を造立し、続けて大仏殿を建造した。


2016/12/17 (171 ヒット)

 ノーベル賞とは、ダイナマイトを発明したスウエーデンのアルフレッドノーベルの遺言によって、1901年に創設された。6つの賞があり毎年それぞれ最大3人まで選ばれる。物理学、化学、生理学医学、文学、平和、経済学の6つ。全分野を含めると1901年から2015年までに、900の個人と団体が受賞している。賞金は2011年まで日本円で約1億1800万円だったが、2012年以降は約9500万円に減っている。2015年までの国別受賞数では、1位米国:339、2位英国:110、3位ドイツ:82、4位フランス:58、5位スウエーデン:32、6位スイス:27、7位日本:22となっている。自然科学の3分野に関してなら、日本は5位になる。


2016/12/14 (154 ヒット)

 今年のノーベル生理学医学賞を、東京工業大学栄誉教授の大隅氏が受賞することが決まった。受賞理由は「オートファジーのしくみの発見」。オートファジーとは、細胞が自分自身のたんぱく質を分解して再利用するしくみのことである。人は体内で一日に約200~300gのたんぱく質をつくるが、食事からは70~80gとされ、不足する分はオートファジーで自分自身のたんぱく質を分解し、新しいたんぱく質の材料として再利用している。これは哺乳類、昆虫、植物などあらゆる生物に共通の生命現象であることが判明している。大隅氏は、他の研究者が見向きもしなかった細胞内の「ごみため」を追求した結果、こうした根源的な生命現象を解き明かすことに貢献した。


2016/12/11 (159 ヒット)

 最近では身の回りに「アルファベット3文字の略称」がやたら多くなっている。いくつか拾い挙げたい。ATM:現金自動出入機、BBQ:バーベキュー、BGM:バックグラウンドミュージック、CAD:コンピューター支援設計、DNA:デオキシリボ核酸、ETC:自動料金収受システム、GNP:国民総生産、GPS:全地球測位システム、ISO:国際標準機構、ISS:国際宇宙ステーション、JAS:日本農林規格、LAN:組織内情報通信網、LCC:格安航空会社、LED:発光ダイオード、MVP:最優秀選手、NPO:非営利組織、PET:ポリエチレンテレフタレート、POS:販売時点情報管理システム、TPP:環太平洋経済連携協定、USB:ユニバーサルシリアルバス、VIP:最重要人物


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