TOP : 369.富嶽三十六景
 2018/03/20 (58 ヒット)

 霊峰富士は古くから信仰の対象とされ、多くの絵画にも取り上げられてきた。葛飾北斎の「富嶽三十六景」は72歳にして制作された。天保2~4年頃に北斎は、「富嶽三十六景」46枚を永寿堂西村屋から出版し、これが大ヒットになって「風景版画」のジャンルが誕生した。一方で保永堂は歌川広重に東海道五十三次を描かせて出版した。「富嶽三十六景」は、お江戸日本橋から始まって46枚目の諸人登山まであり、特に有名なのが「神奈川沖浪裏」「山下白雨」「凱風快晴」であろう。三十六景のはずだが、好評のため続編として10枚が追加された。北斎が実際に現地をすべて訪れて写生したかどうかは疑問があるが、頭の中で構成された風景は見事で、図柄の面白さを追求している。「神奈川沖浪裏」では、藍色の濃淡と白のみで大波を表しかぎ爪のような波頭を創り出している。作曲家ドビュッシーはこの図を見て管弦楽曲「海」を作曲した。北斎はさらに75歳にして「絵本:富嶽百景」を出版している。