佐藤光雄(技術士:機械、宮城県)
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 2020/03/30 (1 ヒット)

 平成に入って少子高齢化が進む中、新たな家族になったのが犬や猫といったペットたちだった。1987年には686万匹だった犬の飼育数は、ピークの2008年には1310万匹に達した。犬の立場は、外飼いの「番犬」からペットショップで買って室内でともに暮らす「家族」へと位置づけを変えていった。ペットショップは各地で増加し、ペットビジネスが大きく成長した。エサは栄養バランスが考慮されたドッグフードが主流になった。そして平成の半ばになると、今度は猫ブームがやってきた。2017年には猫の飼育数が犬の飼育数を追い抜いた。猫はSNSや動画投稿サイトでかわいいと人気が上昇した。かつては自由に家を出入りした猫だが、完全室内飼育が推奨されるようになった。実はイギリスやアメリカでも同様に猫の飼育数が犬を逆転した。2018年の犬猫合わせた飼育数は推計1855万匹で、15歳未満の子どもの数を超えている。


 2020/03/28 (2 ヒット)

 アメリカでは陸軍主導で、原爆開発を目的にしたマンハッタン計画がつくられ、そのため多くの研究者や科学者が集められてロスアラモス研究所がつくられた。主導したのは所長オッペンハイマーである。そもそもはドイツの原爆開発を怖れたから始めたことだが、1944年になって実はドイツは原爆をつくっていなかったことが判明する。マンハッタン計画は大義を失ったが、計画は加速度的に進行しており、開発に夢中になった科学者たちは自らの暴走に気付かなかった。1945年7月にトリニテイーで実験が行われ、実験は成功した。空襲で壊滅状態の日本に原爆使用が必要かという議論もあったが、戦争を終わらせる手段として原爆の使用が承認された。そして翌月の8月6日に広島にウラン型原子爆弾「リトルボーイ」が落とされた。8月9日には長崎にプルトニウム型原子爆弾「ファットマン」が落とされた。当時オッペンハイマーは戦争を終結させた「原爆の父」として高く評価された。1949年にはソ連が原爆開発に成功する。1952年にアメリカは水素爆弾を開発する。こうして米ソの核開発が激化していった。


 2020/03/27 (5 ヒット)

 東京では、平成になってから100m以上の高さの建物(高層ビル)が、313棟も建設されている。東京は今、世界最大級のビジネスシテイーをめざしている。かつて丸の内は、皇居の景観に配慮してビルは高さが31mまでとされていた。そして街はダークスーツ一色の男性中心ビジネス街だった。しかしバブル崩壊によって街は閑散としてしまう。丸の内の大家と呼ばれるのが三菱地所である。その三菱地所に「丸の内再生プロジェクトがつくられた。女性視点も取り入れて商業施設も充実した街の計画がつくられた。そして求められたのがビルの建て替えである。しかしそこに「容積率1000%」という都市政策が障害となった。高層ビルは建てられないのだ。一方JR東日本の松田社長は、東京駅の大復元工事を計画する。費用をどうするか?そこで松田は三菱地所に、東京駅上空の容積を500億円で買ってくれないかと提示する。海外では採用されていた「上空権」すなわち空気を売って資金を得る方法である。東京都知事に石原氏が就任すると容積売買の承認と容積率の拡大が可能になった。その結果丸の内には現在高層ビルが立ち並ぶようになった。


 2020/03/23 (16 ヒット)

 5年後をめどに、1万円札、5千円札、千円札の紙幣デザインが一新されることになった。20年ぶりになる。だが一方で新紙幣が出回る5年後には、現金が使われないキャッシュレス化が進んでいることが予想される。全国に24万5000台ある現金自動出入機ATMの数も大きく減っている可能性がある。表面の肖像画は、1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎になる。裏面は、1万円札が東京駅丸の内駅舎、5千円札が藤の花、千円札が葛飾北斎の神奈川沖浪裏になる。額面を示す大きな文字も漢数字から洋数字に変更される。ただATMを考慮してお札の寸法は変更しない。500円硬貨についても、2021年度上期をめどに新しくなる。材質が従来のニッケル黄銅に加えて、白銅と銅も使って2色3層になるという。新紙幣の偽造防止目玉技術が三次元ホログラムである。小さな肖像画の部分が見る角度を変えると回転して見えるらしい。ちなみに現在の一万円札にもホログラムがあり、それは角度を変えると「日本銀行のマーク」「桜の花模様」「10000の数字」の3種類が見える優れモノである。


 2020/03/21 (17 ヒット)

 インターネットで時刻や経路や乗り継ぎなどが簡単に調べられる時代であるが、列車の旅で今も使われているのが「時刻表」である。作家の宮脇氏は時刻表を、「百年を超える日本鉄道史上に作り成された大交響曲」と言う。現在発行されている二大時刻表は、交通新聞社の「JR時刻表」と、JTBパブリッシングの「JTB時刻表」である。後者は1925年に日本旅行文化協会から「汽車時刻表」として創刊されたという歴史をもつ。現在発売中の4月号は1183円で約6万部出ているという。ネット媒体の広がりで紙媒体の時刻表には厳しい時代だ。思い返すに時刻表は、鉄道ミステリーになくてはならない。時刻表通りに発車し、時刻表通りに到着するというのが日本の鉄道の常識である。だからこそ鉄道推理小説がなりたつ。その代表作は松本清張の「点と線」であろう。時刻表の三大魅力は、(1)一覧性、(2)網羅性、(3)保存性、である。2019.04.24


 2020/03/20 (15 ヒット)

 新元号「令和」の影響で「万葉集」に注目が集まっているらしい。万葉集は8世紀中ごろにできた現存する最古の歌集である。その編さん者の一人が大伴家持で、家持の父が大伴旅人である。新元号「令和」は、大伴旅人の邸宅で行われた「梅花の宴」で詠まれた和歌の「序文」が基になったとされる。万葉集は全20巻からなり、その約4500首余の歌は後の時代の模範となって和歌の歴史をつくった。外来の文字である「漢字」を用いて、自分たちのことばである「ヤマトことば」をいかに表すかの苦労から、日本文字の歴史が始まった。万葉集が生まれた奈良時代、日本は「漢字」「儒教」「仏教」「律令」といった中国文化を受け入れて、それを自分たちのものにすることに悪戦苦闘したことが予測される。


 2020/03/19 (14 ヒット)

 日本では古来「五穀豊穣」は豊かさの象徴である。この五穀とは、日本人の暮らしを支えてきた米、麦、アワ、ヒエ、キビのことであるが、近年ではこの中の雑穀は消えていった。日本の雑穀生産はかつて今の1000倍以上もあった。1900年のアワ、ヒエ、キビの収穫量は全国合計で42万トンもあったが、2016年にはわずか314トンに減った。実はアワ、ヒエ、キビの輸入量は9000トンもある。その理由は、健康志向の高まりにある。食物繊維、ビタミンB1、マグネシウム、鉄分などは、コメや麦に比べて圧倒的に雑穀に多く含まれる。食物アレルギー問題にも有効だ。


 2020/03/18 (16 ヒット)

 タマムシは甲虫目タマムシ科の昆虫である。世界で約1万5000種が報告されているという。昆虫とは本当に種類が多いのに驚く。ヤマトタマムシに見られるように、タマムシの特徴のひとつが体表面に金属光沢を有することである。赤や青や緑などの色に輝いて見えるが、これは「構造色」によるものだ。コンパクトディスクの表面が輝いて見えるのと同じ原理である。色素によらないこうした色彩は「構造色」と呼ばれる。ヤマトタマムシの羽根表面は、非常に薄い何層もの層からなる。これらの層で反射したさまざまな光の波長が、強めあったり弱めあったりすること(干渉)で、金属表面のように複雑な色合いに見える。そして構造色は見る角度によって色が変わる。タマムシの構造色は非常に美しいため、古くから工芸品などに用いられてきた。その代表が国宝「玉虫厨子」である。約1200前の飛鳥時代につくられたとされる。構造色を有する生物には他にもモルフォ蝶やアワビの貝殻などがある。夜行貝も螺鈿細工に多く用いられた。2019.04.14


 2020/03/17 (22 ヒット)

 脱「所有」の時代がやってきていると言われる。私たちの昭和の時代は、車、カメラ、時計など「モノ」を持つことがひとつのステータスだった。今は、「所有」にこだわらないライフスタイルがもてはやされ、聞き放題・見放題・読み放題の「定額制」が活況を呈している。この定額制は、日々レコメンド(お勧め)機能などで新曲が洪水のように押し寄せてくる。1990年代までは、レコードやCDという「モノ」で所有するものだった。2000年代になって配信が盛んになり、パソコンなどに音楽ファイルをダウンロードするようになった。2015年頃からはスマートフォンなどで数千万という楽曲をいつでも聴ける定額制サービスが普及する。映像の世界でもDVDなどではなくネットフリックスなどによる動画配信サービスの利用者が増加している。書籍の世界でも本屋さんで本を買うのではなく、雑誌などの読み放題サービスが伸びている。そういえば最近の若い人は車を買わないらしい。「欲しいものはない」という意見も聞く。時代は変わっていく。


 2020/03/16 (18 ヒット)

 現在地球上に住む全ての人類は同じひとつの種「ホモサピエンス」である。約20万年前頃までに、新人ホモサピエンスがアフリカにおいて旧人から分かれたと考えられている。そして約6万年前にいくつものグループがアフリカを出て世界中に拡散していったと考えられている。約4万年前にヨーロッパに進出したホモサピエンスは、そこで旧人ネアンデルタール人と遭遇する。そのネアンデルタール人は約3万年前に地上から姿を消した。ホモサピエンスにとってかわられたのである。ホモサピエンスは2万年前にはシベリアからアメリカ大陸にも渡り、ネイティブアメリカンとなった。化石人骨に残ったDNAを分析できるようになり、ネアンデルタール人のゲノムも解読された。その結果、ホモサピエンスはネアンデルタール人と何度も交雑し、そのゲノムの一部が現代人にも受け継がれていることが明らかになった。ネイティブアメリカン以外の現代人では、ゲノムの1~4%がネアンデルタール人に由来することがわかった。非常に興味深い話だ。


 2020/03/15 (21 ヒット)

 「慣性の法則」は、あらゆる物体の運動に関する重要な3法則のひとつで、「運動の第一法則」と呼ばれる。古代ギリシャのアリストテレスは、「力を加え続けない限り物体を動かし続けることはできない」と唱え、それがその後2000年間信じられていた。しかし17世紀になって、イタリアのガリレオ・ガリレイとフランスのルネ・デカルトが、同時期に「慣性の法則」を提唱する。すなわち「動いている物体は、周囲から一切の力が加わらないなら、同じ速さでまっすぐにどこまでも動き続ける」また「静止している物体は、周囲から一切の力が加わらないなら静止し続ける」というものである。ただ現実に私たちの周囲では、重力や摩擦力や空気抵抗などによって動いている物体は停止してしまう。1977年に打上げられたボイジャー1号は、太陽系外に向かって移動しており、地球から最も遠くにある人工物となった。2019.04.11


 2020/03/13 (20 ヒット)

 東京ディズニーリゾートは平成とともに発展してきた。昭和の終わり近い1983年に東京ディズニーランドが開園した。開園当初は1000億円にのぼる借金があったという。そして2001年には東京ディズニーシーもオープンした。1988年にJR京葉線の舞浜駅が開業し、2001年には首都高速湾岸線の舞浜インターチェンジができて交通も便利になった。来園者数は増加を続け2013年度以降は3000万人を超えている。2008年リーマンショックの影響も受けていない。一日券の価格は当初3900円だったが、現在は7400円になっている。アルバイトは2万人近くいるという。若者が多いイメージだが、2017年度40歳以上の来園者は20.1%に拡大した。また来園者に占める海外から来た人の割合も2017年度は9.8%に伸びた。次から次へと新しい「夢、感動、喜び」を提供してきたからだろう。


 2020/03/11 (26 ヒット)

 広場や畑で新しい土が盛り上がっている場所を見かけることがあるが、モグラのせいである。ただ私たちがモグラ自体を見ることはほとんどない。地中に住む哺乳類であるモグラは独自の進化を遂げてきた。真っ暗な地中では視覚は頼りにならない。鼻の穴の周囲にある触覚センサー「アイマー器官」で微細な振動をとらえて、敵や獲物を探す。世界に生息するモグラは30~40種類、日本には8種類がいる。日本は雨がよく降り落ち葉が積もる環境があり、エサになる昆虫の幼虫やミミズなどの小動物が地中に多数存在する。モグラは前足を上手に動かして土中に穴を掘る。自分の体が通るギリギリの太さのトンネルを掘るが、モグラの背骨は非常に柔軟で狭いトンネル内でもUターンできる。今日本列島では、東の勢力アズマモグラと西の勢力コウベモグラの二大勢力がいて、かつては日本全体にいたアズマモグラを、コウベモグラが駆逐してその分布を広げつつある。コウベモグラはアズマモグラよりも体が大きくトンネルを掘る力が強い。


 2020/03/10 (27 ヒット)

 広島県の呉、かつてはさびれた漁村だった。そこに海軍の呉海軍工しょうが設置された。やがてここで仮想敵アメリカに対抗すべく世界最大の巨大戦艦建造が計画された。その期間はたったの4年10か月、指揮したのは海軍造船少佐西島であった。その設計図は3万枚に及ぶ。画期的なブロック工法採用や工数管理などで工期短縮をはかり、長さ314mのドッグで予定より半年早く「戦艦大和」を完成させた。そのドッグの屋根部分は現在も残っている。昭和16年12月の真珠湾攻撃でアメリカとの太平洋戦争に突入する。その半年後が大和の初陣である、山本五十六が指揮する空母4隻を含む日本艦隊がミッドウエーに向かった。しかし空母艦隊は全滅し大和は力を発揮できずに引き返す。昭和20年3月呉は大空襲を受けて一面火の海になり2000人近い一般市民が犠牲となった。16万発の焼夷弾という。大和は4月沖縄に向かう途中で300機もの攻撃を受け、将兵3000名とともに沈没した。東洋一と言われた呉の造船所は日本海軍の墓場となった。だがアメリカは、3万8000トンという当時世界最大のタンカー建造を求めて、呉の造船技術はたった9か月でこれに応えた。昭和27年にタンカーは完成する。2019.04.02


 2020/03/08 (21 ヒット)

 現代を生きる私たちに電気は欠かせない。しかしその歴史はたった200年そこそこだ。1800年にボルタが、2種の金属板の間にぬれた紙を挟むと電流が流れる現象を応用して「ボルタの電池」を発明した。マイケルファラデーは電気と磁気が互いに影響しあうことを利用して1820年頃に電動機や発電機を考案し、1831年には電磁誘導の原理を明らかにした。1832年には世界初の発電機が開発されて、ここにきてようやく人類は自由に電気をつくり出す技術を獲得した。この電気はまず照明に活用されて夜間を明るくした。電動機も実用化されて動力源として利用可能になった。19世紀後半には電気を通信に応用することが可能になった。1876年ベルが電話を発明する。1888年ヘルツによって電磁波が発見されると、「無線通信」という画期的な技術が生まれた。テレビ、ラジオ、携帯電話などが自由に使えるのも、宇宙にある人工衛星などと交信できるのも無線通信のおかげである。


 2020/03/07 (22 ヒット)

 外国人は日本に来ると、日本のおみやげ店の大きさや、おみやげの種類の多さに驚くという。お土産大国ニッポンである。日本人は旅に出れば親戚や友人に配るためにたくさんのお土産を買う。観光地に行けば写真を撮って行った気分になり、次にやるのがお土産買いに多くの時間をかける。修学旅行でも新婚旅行でも、餞別などのお返しにお土産探しをしなければならない。また昔からに日本には、他の家を訪ねるときは手土産を持っていく文化があった。そもそも江戸時代には、旅としては「社寺へのお参り」が許可されており、神社等で購入したお札を持ち帰って地元の仲間に配ったことが、お土産の始まりらしい。現在、日本のお土産市場規模はおよそ5兆円で、そのうち1.4兆円は外国人観光客が担う。アメリカにはこうしたおみやげ文化はないが、ニューヨークの空港には、日本人観光客のためにNew Yorkの文字や写真が表示されたお土産が販売されている。そしてそれらはMade in USAではない。その多くはチョコレートである。


 2020/03/06 (17 ヒット)

 57年前に米ヒューストンに9名の宇宙飛行士が集められた。当時の米ソ宇宙開発では、米国はソ連に負け続けていた。そんな中でケネディー大統領が、「1960年代のうちに月に人類を送り込む」という計画を発表した。しかしこのときアメリカはまだ、20分の宇宙滞在しか経験していなかった。そこからわずか8年で、38万キロ離れた月面に人類を着陸させるという無謀な計画だった。1967年には地上訓練で船内の火災発生により、3名の宇宙飛行士が死亡するという事故があった。1969年アポロ11号の乗組員3名が発表された。コリンズ、オルドリン、アームストロングの3人である。1969年7月、ケネディー宇宙センターには100万人以上が集まった。打上げは成功し、アポロ11号は4日間かけて月へ向かった。月に到着して、月着陸船イーグルに2名が乗りこみ月面をめざした。全世界が見守る中人類初のミッションは成功した。ファーストマンとなったアームストロングがついに月面に立ち、2時間の滞在をした。この様子は世界40か国に生放送された。2019.03.28


 2020/03/04 (30 ヒット)

 元号は中国から日本に伝わり、大化から平成まで1300年以上にわたり続いてきた。元号は東アジアの漢字圏に特有の制度であるが、現在まで続いているのは日本のみ。日本の正式な元号は、数え方にもよるが247ある。飛鳥時代645年の大化を筆頭に701年の大宝以降は途切れずに続く。そこで使われた漢字の総数は504個もあるが、漢字の種類は72個である。初期奈良時代には4文字からなる元号が5回あったが、その他は全て漢字2文字からなる。使われた漢字のベスト5は、「永」が29回、「元」が27回、「天」が27回、「治」が21回、「応」が21回である。


 2020/03/03 (65 ヒット)

 我が国最古の貨幣といえば、「和同開珎(わどうかいちん)」であった。史書「続日本記」には、708年に武蔵の国秩父郡にて和銅が発掘されて、元明天皇がこれを祝って元号を「和銅」に改め、「和同開珎」を鋳造したとある。しかし1999年になって、奈良県飛鳥池遺跡の発掘調査で見つかった「富本銭」が、和同開珎に先がけてつくられた日本最古の貨幣だとわかった。ただ、「富本銭」は藤原京とその周辺の経済圏で流通したのに対して、「和同開珎」は全国流通をめざして本格的に大量に発行された通貨であった。「和同開珎」の出土遺跡は、北海道から九州まで784か所に及んでいる。「和同開珎」の発行は、平城京の造営や和銅改元とともに律令国家の形成に欠かせない政策であった。埼玉県には和銅採掘遺跡がある。ここで産出した銅は、「にぎあかがね」と呼ばれ、純度が高く精錬が不要な自然銅だったという。「和同開珎」に対しては当時もニセ金が横行したらしい。


 2020/03/03 (35 ヒット)

 「文字」なくしては、ホモサピエンスがここまで繁栄することはなかっただろう。「文字」の登場により脳では覚えきれない知識を記録できるようになった。すなわち、「記憶を脳の外側につくることが可能になった」のである。文字にして記録することで、世代を超えて知識を蓄積し共有化することが可能になった。世界各地でさまざまな文字が発明された。それは話し言葉に対応して独自の文字がつくられたのである。古代の文字と言えば古代エジプトのヒエログリフがある。メソポタミアで使われた世界最初の文字と言える「くさび型文字」から数百年後に、ほぼ完成した形で突然現れたのが「ヒエログリフ」である。これは古代エジプトで5000年前頃から使われた。現在のアルファベットは、約3000年前に地中海沿岸で使われたフェニキュアアルファベットが源である。中国では3200年前に甲骨文字が誕生し、これが漢字の元になった。「文字」が絵や記号と異なるのは、「直線的に並ぶ」ことである。


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