日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

725.マスクの話

新型コロナウイルスの対策でマスク不足が問題になっている。マスクを着用する目的には3つがある。
(1)ウイルスや花粉などの微小粒子の取り込みを防ぐ、
(2)菌やつばなどを外に飛ばさない、
(3)鼻やのどの粘膜を保湿・保温する。
ドラッグストアなどで手に入れやすい不織布やガーゼのマスクは「衛生マスク」といい、上記(2)や(3)の役割を果たす。サージカルマスクも(2)の目的で使用される。つまりこうしたマスクは基本的にウイルスの侵入を防止するのではなく、自分がウイルスを含む飛沫等を外部に出さないことで使用するのが主目的である。外の粒子から身を守る(1)を達成するには「防じんマスク」が必要であり「N95」や「DS2」といった規格がある。粉じんが舞う作業現場ではさらに密着度の高い防じんマスクを使う。衛生マスクでは、こうした粉じんやウイルスが侵入するのを完全には防止できない。どうしても鼻やほおとの間にスキマができてしまう。マスクを外すときには、外側表面には触れずにヒモ部分を持ってそっと外し、そのまま廃棄する。